事務事業評価と事業仕分け
平成20年度、練馬区の一般会計予算ははじめて2000億円の大台を超え、当初予算規模は2108億8470万円となりました。これを歳入別にみると、自主財源といえる特別区税は643億753万円で、わずか30.5%。それ以外の大半は交付金や国や都からの補助金(支出金)で賄われているのが実態です。
地方財政が逼迫している中にあって、練馬区では、財政の健全度を図る経常収支比率および財政健全化比率などは概ね良好ですが、経済情勢が悪化の一途をたどっており、区の税収をはじめ、都の法人事業税などの税収が大幅に落ち込むことが予測され、交付金などへの影響も避けられないことから、今後は一層慎重な財政運営が必要になります。
「役所は予算を付けるときには大騒ぎするが、それを客観的に評価することには無関心であった」といわれてきました。こうした「予算偏重、決算軽視」の姿勢は、予算の硬直化を招き、無駄な事業がなかなかなくならないという弊害を招いています。いま、「事務事業評価」などの政策評価が注目されていますが、練馬区においても平成14年度に「行政評価制度」が導入されて以来、事業別の行政評価が行われています。
しかしながら、練馬区に限ったことではなく、事務事業評価は「行政が行政を評価する」いわば自己評価の限界が指摘されており、思ったような効果は上がっていないのが実態です。行政評価は導入したものの、その評価をどのように実際の施策や無駄遣いの防止に役立てるかという戦略がないため、単に職員の仕事を増やしただけという笑えない現実に陥っているところが少なくないといわれています。
事務事業評価とともに、いま注目されている手法に「事業仕分け」があります。事業仕分けは「構想日本」が提唱したもので、自治体の事務事業について、外部の評価者が必要性の有無を精査し、必要ありとされたものについては適切な事業主体へと仕分けをしていくというものです。これまでいくつかの自治体で導入されてきましたが、例えば平成17年に実施した滋賀県高島市では、119の事業について事業仕分けを行った結果、既存事業を21億円削減できたとしています。
練馬区でも、事業仕分けに300万円の予算を計上して、現在、調査を行っていますが、具体的な中身についてはまだ白紙の状態です。今後、膨大な事業についてどのように外部の判断を仰ぐかなど、その手法についても検討されなければなりませんが、硬直化しがちな財政運営について、外部の評価を入れることは、住民や議会の積極的な参画を促すことにもつながり、早期の事業化が望まれます。
土屋ひとし公式ウェブサイト http://www.tsuchiya.jimusho.jp
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)
