平成21年度予算編成にあたって
2月12日から平成21年度第1回定例会が招集され、21年度予算に関する審議が行われますが、これに先立ち、区長はじめ練馬区の財政当局から予算編成の考え方について説明を受けました。
<厳しい財政状況>
サブプライムローン問題に端を発したアメリカの金融経済危機は世界経済へと波及し、100年に1度ともいわれる世界同時不況の様相を呈しています。日本も例外ではなく、金融市場、外国為替、株価等が極めて不安定な動きを示し、企業収益、雇用環境が著しく悪化し、個人消費も冷え込んでいます。
こうしたなかで、平成20年度の国の税収は当初の見込みを大きく下回り、7兆円程度の減収、さらに21年度はさらなる落ち込みが懸念されているほか、東京都においても7000億円を超える法人二税(法人事業税、法人住民税)の大幅な減収が見込まれ、都区財政調整交付金の財源の4割を占める法人住民税は、交付金ベースで800億円程度の減収が見込まれています。また、区の独自財源である特別区民税も大幅な減収が予測されており、歳入全体の急減によって、21年度の財政運営は厳しい状況になりそうです。具体的には、歳入では、特別区税が20年度643億700万円から21年度は617億4000万円と25億6700万円の減収、特別区交付金が20年度768億4100万円から21年度721億3100万円と47億1000万円の減収など、一般財源だけで約90億円の減収(前年度比マイナス5.7%)となります。
以上のような厳しい財政状況のなかで、区としては事務事業の見直しに努めるとともに、補助金や扶助費についても全庁的な見直しに取り組み、枠配分予算における5%マイナスシーリングの設定など経常的経費の見直しを行いましたが、一方で、喫緊の経済対策のために緊急経済対策(総事業規模約200億円、予算額70億円)などを行うなど、結果として一般会計規模は20年度の2108億8500万円から21年度2143億3900万円と1.6%の延びとなり、財源の不足分は区の貯蓄である基金を大幅に繰り入れる(172億500万円、20年度対比245.8%)ことで対応する方針です。
<区の緊急経済対策>
総事業規模200億円におよぶ緊急経済対策は以下のとおりです。なお、金額には20年度先行実施分も含まれます。
1.緊急雇用創出支援事業 10億円(予算額10億2000万円)
- 福祉人材雇用促進事業
- 区行政事務補助員等の拡充
- 学校生活支援補助員
- 国保資格証世帯一斉訪問調査
- 住民税未申告者への一斉訪問調査
- びん・缶・ペットボトル収集運搬委託の拡充
- 光が丘駅周辺自転車誘導員配置の拡充など
2.産業融資あっせん事業 135億円(予算額18億円)
- 仮称スーパーサポート貸付(緊急融資)の創設 貸付限度額500万円、信用保証料の全額補助、当初3年間の金利0%(4年目以降0.2%)
3.消費創出・生活支援事業 12億円(予算額1億9千万円)
- 区内共通商品券(プレミアム付商品券)の発行 10%プレミアム分を含む額面総額11億円
- 学校給食食材費の支援
4.景気対策工事の実施 40億円(予算額40億円)
- 建築工事 15億円、土木工事25億円
<予算審議にあたって>
前述のとおり、21年度予算編成にあたっては財源不足を補うために、172億500万円という多額の基金が繰り入れられる方針で、21年度末の積立基金残高見込みは一般会計で420億円となります。この措置は、大幅な歳入不足が見込まれるなかで、ある程度やむを得ないものと考えますが、来年度以降も歳入減が続いた場合は、区財政が著しく悪化することも考えられます。区としても、「事務事業の創意工夫や見直し」「補助費の抑制」「人件費、公債費などの縮減」を掲げていますが、今後も職員の退職金など義務的経費の伸びが見込まれるなかで、健全な財政運営をするためには、すべての事業を洗い出し、必要なところに必要な予算が使われるように、抜本的な見直しを行うことによって、歳出の抑制を図っていくべきです。
また、緊急経済対策については、福祉人材の不足を補うための福祉人材雇用促進事業、従来の学級経営補助員事業などを一元化して学校生活支援補助員とし、臨時職員から非常勤化を促進するなど評価できる内容もありますが、すべての事業において雇用促進が一時的なものにならないような条件整備が必要です。さらに、景気対策工事の実施についても学校施設の耐震化などを優先するなど、景気対策と区民ニーズが合致するような配慮が必要と考えます。
土屋ひとし公式ウェブサイト http://www.tsuchiya.jimusho.jp
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