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2009年5月14日 (木)

DV被害者に生活支援金を支給

 現在支給されている定額給付金は、平成21年2月1日(基準日)時点で住民基本台帳または外国人登録原票に記録されている人を対象としているため、家庭内暴力によって住民記録地を離れ、練馬区に居住している被害者は定額給付金を受け取ることができません。この度、練馬区は「家庭内暴力被害者への臨時生活支援金の支給」の方針を決め、本日の健康福祉委員会に報告がありました。

 臨時生活支援者の対象は、1.基準日時点で練馬区内に居住していたことを確認できること、2.住民記録地以外の場所での居住が家庭内暴力から逃れるためであることが、区や警察署等の行政機関の相談記録等により確認できること、3.住民記録のある自治体から定額給付金が支給されていないことが要件となり、支給額は定額給付金と同額の1万2千円で、65歳以上(昭和19年2月2日以前)および18歳以下(平成2年2月2日以降)は2万円です。

 練馬区における対象者数は200世帯、400人程度とみられており、所用経費は1万2千円と2万円の対象者がそれぞれ200名ずつで、約640万円が見込まれています。所要額は全額区の負担となりますが、区としては「生活支援と地域経済対策に資する定額給付金の目的に適合することから、財源として国庫支出金を充当できるよう国に要請する」としています。

 さて、定額給付金については、当初からDVで避難生活を送っている被害者や住所を持たない人など、「本当に困っている人」には支給されないという欠点が指摘されていました。今回、そのことが証明されたかたちになったわけですが、練馬区としては「生活の本拠が練馬区にあり、事実上練馬区民といえるが、本人に責任を問えない事情により居住地がないだけ」という点を考慮して定額給付金と同額の臨時生活支援金の支給を決めたとしています。

 そもそも、私ども民主党は定額給付金には反対の立場ですが、政府が言うところの「減税などでは恩恵を受けることができない低所得者層にも配慮した生活支援」という点では、今回の区の措置は整合性があるというべきかもしれません。

 ただ、この「臨時生活支援金」には「二重取り」という制度上の大きな欠陥があります。つまり、定額給付金は「世帯主」に支給されるものですが、DVで避難している人(多くは妻と子ども)は、加害者に住所を知られないために住民票を移していないケースがほとんどのため、DV加害者が家族の分も含めてすでに給付を受けている可能性が高いということです。見方を変えれば、DVという許されざる行為を行っている加害者に、実際は生活を共にしていない家族の分までお金が支給されてしまうという制度上の欠陥が浮き彫りになったともいえます。

 また、今回の措置は全国すべての自治体で行われるわけではないため(23区内では他に9区で実施予定のほか1~2区で検討中とのこと)、臨時の給付を行わない自治体に居住している被害者はお金を受け取れないという不公平も起こり、これらの点には釈然としないものを感じます。

 今回のことで浮き彫りになったのは、定額給付金の欠陥の一断面ですが、そもそも最大の目的であった景気浮揚策になったのかという疑問も相変わらず残ります。どんな方策でも経済対策にはメリット、デメリットがあるでしょう。しかしながら、やはり目先の給付ではなく、介護、年金、雇用、教育など、将来の生活不安を取り除くことこそが、いま最も有効な景気対策であると考えます。

土屋ひとし公式ウェブサイト http://www.tsuchiya.jimusho.jp 

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