公共事業

2009年6月26日 (金)

日銀石神井運動場を視察

 日本銀行石神井運動場は、石神井公園の北側に位置し、貴重な自然を擁する「三宝池沼沢植物群落」の湧水の涵養地です。4.7ヘクタールもの広大な土地で、長く日銀の運動場として使われてきましたが、1975年頃から野球場、テニスコートなど一部施設が区民に開放されていました。99年に日銀が保養所・運動場の全廃方針を打ち出したことをきっかけに買収計画が浮上、昨年2月に練馬区が施設の所得を発表し、2011年度の整備着手を目指して、現在、基本計画・基本設計が行われています。今回の視察は、運動場周辺の住民が「地域の貴重な財産となる施設を実際に見てみたい」という希望が私どもの会派に寄せられたことをきっかけに実現したもので、会派のメンバー5名とともに10数名の住民が参加しました。

P1020060 P1020069 P1020058 P1020053 P1020066 P1020051_2  運動場の施設には、野球場、サッカー場、テニスコート(7面)、屋外プール、クラブハウス、体育館などがあります。それぞれ手入れが行き届いている印象でしたが、体育館や屋外プールなど利用頻度が少なく、老朽化が目立つ部分もありました。87年に建てられたというクラブハウスは、手入れが行き届いていて、耐震面の問題もなく、まだまだ使えそうですが、公共施設として整備する場合には、バリアフリー化などクリアしなければならない問題もあるようです。

 今回の用地取得には100億円程度が見込まれており、財政的に都からの援助が不可欠です。補助金を得るためには、都市公園法上の公園として整備する必要がありますが、そのためには、運動施設50%以下、教養施設10%以下、公園施設として設けられる建築物(管理棟など)2%以下にそれぞれ抑えるなどの要件があるため、今後、様々な角度からの検討が必要です。

 練馬区は、この施設を「区民の多様なレクリエーションの場にしたい」として、土地・施設の活用方法について検討していますが、大きく分けて、①建物を含めできるだけ現状の施設を活用する、②現状の建物を解体し新たな公園として整備する2つの方法があると思われます。すでに区民からは、テニスコートの増設など施設整備についての様々な要望が寄せられているようですが、個人的には、スポーツ施設が決定的に不足している練馬区の現状や、公園施設としては近くに石神井公園があること、また、改修を加えれば現状の施設に十分利用価値があることなどを考慮し、可能な限り現状の施設を残した上で、「スポーツ公園施設」として整備するのがベストと考えます。

 広大な敷地、豊かな緑、利用価値の高い建物、どれを取ってもすばらしいというのが視察を終えての感想です。区の貴重な財産として末永く後世に残せる施設にするために、広く区民の声を聞きながら、利点を最大限に活かした整備が望まれます。

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2009年6月 3日 (水)

外環道について質問

 練馬区議会第2回定例会3日目、私どもの会派「民主党練馬クラブ」を代表し、倉田れいか議員が一般質問を行いました。質問の内容は、1.区長の基本姿勢について、2.区民との協働について、3.外環道について、4.地産池消について、5.受動喫煙防止および歩行喫煙禁止について、6.フリースクールについて、7.若者健診についての7項目にわたります。倉田議員をはじめ、5人の会派のメンバーがそれぞれアイディアを出し合い、意見交換をするなかで修正を重ねながら25分間の質問にまとめました。今回は私が文書責任者をつとめた「外環道について」の質問と、これに対する答弁を掲載します。

<質問-倉田議員>

 区民との協働の2つ目は、東京外かく環状道路の延伸計画についてです。このような国や東京都が所管する事業でも、区内に大きな影響を及ぼす場合、練馬区行政は、特段の配慮をもって、区民との協働を実践すべきであると考えます。これまでの経緯を改めて振り返りますと、国策とは言え、練馬区の意見を訴える場として、①沿線区市長意見交換会、②地域課題検討会がありました。これらに向けて練馬区がどのような区民との協働を目指し、実践してきたのかお考えをお伺いいたします。

 いわゆる国幹会議が427日に開催され、当該延伸部分が整備計画路線に格上げされた大前提の一つは、423日に行われた沿線区市長意見交換会における「対応の方針」の正式承認です。そして、この「対応の方針」は、環境対策やまちづくりなど、各地域の課題を整理するため、「沿線の区市において開催された地域課題検討会やオープンハウスなどの意見が元になっている」としています。

 しかしながら、大泉ジャンクション周辺地域における地域課題検討会で行政と住民が一致をみたとは言い難く、さらに青梅街道インターチェンジ周辺地域では、対応の方針の決定にあたって必須とされてきた地域課題検討会は、一度も開催されていません。このような区内の状況を考えれば、練馬区としては「対応の方針」を承認することは時期尚早であると明確に主張すべきでしたが、報告書を見る限りそのような形跡はありません。こうした区の対応は、住民との信頼関係を失墜させ、「区民との協働」の理念からもかけ離れたものと言わざるを得ません。なぜ、反対意見が少なからずある状況を意見として述べなかったのか理由をお示しいただくとともに、「対応の方針(案)」についてどのような見解を示されたかについてお聞きします。

 また、沿線地域における今後の話し合いのあり方についてですが、整備路線への格上げは実質的な事業化であり、今後・測量・設計・用地取得等々が動き出すことを意味しています。しかしながら、換気塔・大気汚染・湧水の消失・地下水への影響・地盤沈下・コミュニティーの分断等々、練馬区内では多くの未解決の問題を抱えており、事業化を受け入れる環境が整ったとは到底いえません。これらの課題について区民の十分な理解が得られるまでは、事業化を前提とした説明会や用地交渉などは行うべきではないと考えます。ご所見をお伺いします。

 また、国土交通省および東京都は、この度の国幹会議の決定を受けて、沿線地域における地域課題検討会を打ち切る方針のようですが、打ち切らないよう強く要望すると共に、もし開催されない場合は、練馬区独自にでも、住民との意見交換の場を積極的に設けるべきです。区のご所見をお伺いいたします。

 さらに、青梅街道IC周辺地域においては、区長所信でも『今後も地域との話し合いの継続が重要』との認識を示されていますが、この地域では、地域課題検討会すら行われていないことを考慮して、まず、インターチェンジの必要性の有無を前提とした話し合いが必要であると考えますが、区のお考えをお聞かせください。

<答弁-都市整備部長>

 東京外郭環状道路についてであります。

 沿線区市長意見交換会や地域課題検討会における区民との協働の考え方についてであります。意見交換会は、外環が沿線地域に与える影響やまちづくりの考え方などについて、区市長の意見を聞く場として国や都が設置したものであり、区民や区議会の意見などを踏まえて区の見解を示してまいりました。

 また、地域課題検討会は、外環の整備に伴う懸念や課題などについて、地域の方々自らが話し合いまとめていくことを目的として、国と都と区が設置したものであります。この検討会は行政と住民との意見の一致を目指すものではありませんが、話し合われた内容は「対応の方針」へ反映されております。この「対応の方針」は、地域課題検討会のみならず、オープンハウスなどでの意見を踏まえて、国と都がとりまとめたものであります。

 次に「対応の方針(案)」に対する区の見解についてでありますが、区市長意見交換会において、地域分断や換気所による大気質への影響に加え、インターチェンジ設置や整備に対する区民の不安があることを表明いたしました。区としては、これらを払拭するためにも、「対応の方針」にもとづく具体的な対策が重要であると考えており、その実施を要望しているところであります。また、区の要望項目を含めた課題への対策については、実施主体や時期を明らかにしていることから、これまでよりも一歩前進したものとして、国や都の姿勢を評価したところであります。

 次に、説明会や用地交渉についてでありますが、外環整備に伴う課題の解決や生活再建を含めた地元区民の不安の解消には、説明会や個別相談等を通じて、地元区民に事業内容や具体的な対策に関する正確な情報を理解してもらうことが重要であると考えております。

 次に、今後の住民との意見交換についてでありますが、区といたしましては、事業実施の段階においても、地域の課題に対して住民の意見を聞くPIを実施していくことが重要であると考えております。このため、様々な課題の解決には、テーマ毎に区民や専門家などの意見を聞きながら詳しい検討を実施するよう国や都に要望しており、今後はその実現に向けて取り組んでまいります。

 次に、青梅街道インターチェンジ周辺地域における地元区民の話し合いについてでありますが、インターチェンジの設置や整備に伴う地元住民の不安を解消するためには、今後も話し合いをしていくことが重要であります。区といたしましては、国と都に対して、外環の整備のみならず、地域の将来像を地元区民と共有し、建設的な話し合いが一日も早く実現するよう、丁寧な対応を要望しております。

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2009年4月28日 (火)

拙速な外環道の事業化

 高速道路の建設計画を審議する「国土開発幹線自動車道建設会議」(国幹会議)が、港区のホテルオークラで27日に開催され、東京外かく環状道路(外環道)練馬・世田谷間を含む4路線が着工の前提となる整備計画路線に格上げされました。

P1010958  国幹会議に先立ち、外環道延伸計画沿線7区市の住民が集まり、国土交通省前で抗議集会を行うとともに、沿線の区議・市議64名が署名した「東京外かく環状道路(外環道)整備計画格上げを行わないことを求める要望書」を国土交通大臣に提出、住民との十分な合意が得られていない現段階での「格上げ」を行わぬよう求めました。さらに直後に行われた記者会見では、沿線住民それぞれの立場から、地下水枯渇や大気汚染など様々な外環道計画に纏わる問題点が示されました。

P1010960  国幹会議までの経緯は、異常なほど拙速なものでした。23日に沿線区市長意見交換会が開催され、東京外かく環状道路「対応の方針(案)」の(案)が取り外されて「対応の方針」になり、翌24日に国幹会議が突然招集され、27日の国幹会議では実質的な事業化が決定しました。沿線区市長意見交換会は当初27日に予定されていたものが急遽前倒しになったとされており、これが事実だとすれば、明らかに平成21年度年度補正予算案の国会提出をにらんだ動きと考えられ、「無理やり感」が否めません。

 そもそも、1月19日に国交省・東京都から示された外環道「対応の方針(素案)」に対しては、沿線住民から強い反発がありました。外環道建設計画の問題点を話し合うために沿線各地で行われている地域課題検討会では、十分に住民の理解・納得が得られているとは言えず、青梅街道インターチェンジ周辺地域においてはいまだ地域課題検討会は開かれていません。

 青梅街道IC計画地にあたる元関町1丁目町会は、対応の方針(素案)から、青梅街道IC部分の記述を削除するよう求める陳情書、請願書を練馬区と衆参両院に提出しています。これらを無視するかたちで、対応の方針が承認されたことは、「青梅街道ICの必要性の是非から話し合う」とした住民との約束を反故にするもので到底認められないばかりか、国幹会議で事実上の事業化がされたことは、計画段階での地域課題検討会が行われていないという点において、手続き上の重大な瑕疵があると言わざるを得ません。

 国幹会議の場でも、準備期間がないままに拙速に会議が開かれたことや、B/C(費用対効果)分析や交通需要推計が会議の当日に示されたことなどについて、委員から不満の声が続出しました。外環道についても、住民の納得が得られていないことが指摘されたほか、今後交通需要が減少していくなかで、総額1兆6000億円(今回の国幹会議の試算では1兆2820億円)ともいわれる巨額の建設費を投じる意味合いや地方とのバランスの点でも疑問の声があがりました。

 何よりも問題なのは、国幹会議が完全に形骸化していることです。多くの委員が指摘したように、国幹会議は高速道路の必要性を「議論」する場ではなく、政府が決めた方針を「追認」するだけの機能しか果たしていません。昨日の会議でも、基本計画を整備計画にする4区間と二車線から四車線化を目指す6区間のあわせて10区間すべてが一括議題とされ、個別の区間について話し合う場は設けられていませんでした。こうした中で、総額1兆5000億円を超える事業にゴーサインが出されたこと自体が国民不在といえます。

 外環道は新たな局面に入りました。しかしながら、昨日の国交省答弁にあったように、今後も「誠心誠意沿線住民の声を聞く姿勢」、青梅街道ICについては「必要性の是非から話し合う姿勢」に、いささかの変化があってはなりません。

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2009年3月26日 (木)

東京外環フォーラム

2009_0326_124711p1010910  東京外郭環状道路は、現在、練馬区大泉から世田谷区宇奈根までの16㎞の延伸が計画されています。これに関わる7区市(練馬区、杉並区、武蔵野市、三鷹市、調布市、狛江市、世田谷区)のうち、5市区(練馬区、杉並区、武蔵野市、三鷹市、世田谷区)の住民代表が集まり、参議院会館において「国会議員と語る東京外郭環状道路フォーラム」が開催されました。

 外環道の延伸計画については、地下水汚染、湧水枯渇などの共通の問題に加え、以下のように、それぞれ区市独自の問題を同時に抱えています。

  • 練馬区-「大泉ジャンクション問題」、「排気ガス、換気塔の問題」、「大泉ぜんそく問題」、「八の釜湧水消失」、「三宝寺池・石神井池枯渇問題」、「青梅街道インター課題検討会未開催」。
  • 杉並区-「善福寺池等枯渇問題」、「排気塔問題」、「青梅街道インター問題」。
  • 武蔵野市-「地下水汚水問題」、「周辺交通問題」。
  • 三鷹市-「中央ジャンクション問題」、「井の頭池枯渇問題」、「排気塔2本集中問題」、「東八道路インター問題」。
  • 調布市-「中央ジャンクション問題」、「野川・国分寺崖線問題」、「排気塔2本集中問題」。
  • 狛江市-「市民の認知度が極めて低いという問題」、「野川・国分寺崖線問題」。
  • 世田谷区-「東名ジャンクション非地下問題」、「世田谷以南の計画が未定」、「野川瀬切れ、汚染問題」、「地下水汚染問題」、「排気塔排ガス高台直撃」。
  • 以上のほか、「外環ノ2」と呼ばれる上部道路建設の問題も4区市に渡っています。

 こうした様々な問題点は、国土交通省、東京都、沿線市区が主催する地域課題検討会(地域PI)で話し合われることになっていますが、現時点では、どの地域においても役所の独断的・一方的な手法が目立ち、合意形成には程遠い状態にあるといわれています。そもそも地域PI(パブリック・インボルブメント)とは「住民を巻き込む」ことで、「住民参加」、「市民参画」を意味します。ヨーロッパ諸国などでは地域PIによって住民が公共事業の計画決定に強い影響力を持っていますが、日本では、行政の一方的な説明や要求ばかりで、単なる「ガス抜き」にすぎないという批判が多いのです。

 国土交通省と東京都は、地域課題検討会などを受けて、1月19日に「東京外郭環状道路対応の方針(素案)」を出しましたが、青梅街道インター周辺地域では、インターの必要性を含めた白紙からの議論が住民から求められており、地域課題検討会は開かれておりません。にもかかわらず、「対応の方針」に青梅街道インターの記述がされたことは、明らかに地域の話し合いを軽視するもので、地域住民は、対応の方針から青梅街道インター部分の記述を削除するよう求めています(詳細は2月17日の当ブログをご参照ください)。

 フォーラムでは、5市区の代表からそれぞれの地域の問題点が提起され、また、民主、社民、共産から5名の国会議員が参加し、外環道延伸についての考え方が示されました。外環道延伸の事業費は1mあたり1億円(総額1兆6千億円)かかるといわれています。人口減少時代、交通量も減少傾向の中にあって、このように巨額の税金がかかる道路建設が本当に必要かという根本的な問題点が示されたほか、行政側が住民の疑問や不安に真摯に応えていないという批判が相次ぎました。

 外環道は次の国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で基本計画から整備計画に格上げされるかが焦点になっていますが、十分な説明がなされず、住民の納得が得られないまま事業化が進むことは許されません。また、民主党の大河原雅子議員の言葉にもあったように、多くの国会議員はこれだけ大規模な予算の道路計画の中身をほとんど知りません。賛否のいずれかはともかく、このように重大な問題が、政治家の無関心によって政治判断がなされぬままに、ひたすら行政の思惑だけで進むことは国民不在と言わざるを得ません。国民の代表である国会議員が、この問題を知ることがスタート地点であり、その上できちんとした判断を下すことが国民の代表としての最低限の責任だと思います。

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2009年2月17日 (火)

外環道「対応の方針」について国交省に要請

 1月19日に国交省および東京都から発表された「東京外郭環状道路対応の方針(素案)」の扱いについて、元関町1丁目町会の代表者とともに国会を訪れ、国交省および衆参両院に対して要請活動を行いました。要請には、会の設定にご尽力をいただいた小川敏夫参議院議員にも参加していただきました。

 国土交通省に提出した要請書の内容は以下のとおりです。

 東京外郭環状道路「対応の方針(素案)」に関する陳情書

<陳情要旨>

 「対応の方針(素案)」から青梅街道インターチェンジについての記述部分を削除してください。

<理由>

 去る1月19日に、外環道「対応の方針(素案)」が国交省・東京都より発表されました。ここには、「青梅街道インターチェンジ周辺地域における地域PIについて」として、「青梅街道インターチェンジ周辺につきましては、PIのひとつである地域課題検討会は開催されておりませんが、これまでのオープンハウスや意見を聴く会等で頂いた意見を基に(中略)課題に対する国や都の考え方を「対応の方針(素案)」としてまとめました」とあり、約30ページにわたって内容が記載されています。

 私たちの地域では、住民が青梅街道インターチェンジの必要性の是非も含めた検討の場を持つことを求めており、その場の持ち方も含め、区をはじめとした関係者との調整をしている段階であり、そのため現在のところ地域課題検討会は開催されていません。

 にもかかわらず、当地域についての「課題」への対応案が出されたことは、明らかに異常なことであり、このまま「対応の方針」が確定されるとすれば、これまで練馬区と地元町会が築いてきた信頼関係を決定的に傷つけるものです。

 練馬区都市整備部長は、このことについて、区議会交通対策等特別委員会で「遺憾である」との立場を示されました。また、志村区長と地元町会は、昨年2月3日に青梅街道インターチェンジ建設問題について真摯に意見交換をし、「今後も話し合いを続けていく」「強制的に壊すことは絶対にいけないと思っている」と合意したところです。

 従いまして、「対応の方針(素案)」から青梅街道インターチェンジについての記述部分を削除することを強く求めます。

 国交省との話し合いは1時間半におよび、地元町会から、「対応の方針」の取り扱いとともに、ハーフインターチェンジの非合理性や環境への悪影響、コミュニティーの分断、工事中の騒音・振動等々について議論が交わされました。

 残念ながら国交省から要請に対する前向きな回答は得られませんでしたが、今後も地元住民との話し合いを続けていくことを約束するとともに、練馬区がインターチェンジ建設の方針を撤回した場合には、制度上は事業計画の変更の可能性があることを示唆しました。

 地元町会は、国交省要請の後、衆参両院の議長宛に請願書を提出するとともに、高速道路の建設の是非や建設主体、工事費などを審議する国土交通大臣の諮問機関である「国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)」のメンバーである国会議員10名に対し、陳情書を提出しました。

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2009年2月 5日 (木)

外環道青梅街道IC意見交換会

 2月1日、上石神井南町のイベントスペース・リプルにおいて、「東京外郭環状道路青梅街道インターチェンジ国交省・東京都・練馬区との意見交換会」が開催されました。

 当日は、青梅街道インターチェンジの建設計画に反対する多くの住民が集まり、国交省、東京都、練馬区に対して多くの意見が出されましたが、なかでも中心的に扱われた問題は、1月19日に国交省および東京都から発表された外環道「対応の方針」(素案)についてでした。「対応の方針」には、大泉ジャンクション周辺地区をはじめ、7つの地域課題検討会の経緯などが報告されていますが、青梅街道インターチェンジ周辺地域では、インターの必要性の是非を含めた検討の場を持つことを求めており、地域課題検討会は開催されていません。

 にもかかわらず、「対応の方針」には、「青梅街道インターチェンジ周辺地区につきましては、PIの一つであり地域課題検討会は開催されておりませんが」としながらも、「これまでのオープンハウスや意見を聴く会等で頂いた意見を基に、現時点における青梅街道インターチェンジ周辺地域の課題に対する国や都の考え方を「対応の方針(素案)」としてまとめました」とし、1.交通、2.環境、3.まちづくり、4.安全・安心、5.工事中、6.用地・補償、7.計画検討の進め方の7項目約30ページにわたる記載がされています。

 志村練馬区長と地元町会は、昨年2月3日に青梅街道インターチェンジ建設問題について意見交換を行い、「今後も話し合いを続ける」「強制的に壊すことは絶対にいけないと思っている」と合意しています。今回の国交省と東京都の対応は、この合意を無視した一方的なもので、さらに、練馬区議会の交通対策特別委員会で、区側から「遺憾である」という立場が示されたこともあり、「対応の方針」から青梅街道インターチェンジ部分の削除を求める意見が相次いで出されました。

 青梅街道インターチェンジは、換気塔の設置による大気汚染、コミュニティーの分断、周辺道路の混雑、工事期間中の騒音・振動・安全性、1000億円の巨額な工費等々、様々な問題点が指摘されています。また、もともと外環道の延伸は「ゼロインター、大深度地下」で計画され、青梅街道ICの計画は突如浮上したものですが、杉並区が「反対」の結論を出し、ハーフインターチェンジ(関越道方面の往復のみ可、中央道、東名道にはアクセス不可)になった時点で、計画の必要性は失われたと考えます。

 いずれにしても、青梅街道インターチェンジについてはインターの必要性という原点に立ち返って議論すべきものであり、国交省および東京都は直ちに「対応の方針」から青梅街道インターチェンジの記述を削除すべきです。

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2008年10月23日 (木)

武蔵関公園に関する区との協議

 現在、富士見池の増強工事が行われている武蔵関公園の管理運営について、公園周辺住民を中心に組織された「武蔵関公園自然環境を守る会」と練馬区土木部(計画課・工事課・公園緑地課)との協議が行われました。

 今年3月に始まった工事は、当初今年の出水期(夏期)までには完成する予定でしたが、工事期間は再三にわたって延期され、10月下旬を迎えた現段階でも竣工には至っていません。練馬区の説明では、ようやく来週には一応の完成をみる予定ですが、事業主体である東京都第四建設事務所の竣工検査などを経て、広場の利用が可能になるには、もうしばらくの時間が必要なようです。

 武蔵関公園自然環境を守る会のメンバーは、工事着工後も定期的に区との協議や現地見学会などを行い、より良い公園づくりのために数々の提言を行ってこられましたが、竣工が間近にせまったことを受け、あらためて問題点の整理とその対策について話し合いがもたれました。

(樹木の復元計画について)

 今回の工事では、広場の地中に貯留槽が埋設されるため、貯留槽の上部にあたる樹木の伐採や移植が余儀なくされました。練馬区の説明では、伐採した樹木は移植に耐えられないと判断された老木など7本で、他はすべて移植し、やむを得ず伐採した分は新たに木を植えることで対応するとしています。

 しかし、付近の住民からは、移植した木に生育状況の悪いものがあったり、残された樹木の中にも枝葉の多くが切り落とされてしまったものがあるということで、当初の約束どおり樹木の復元が適正に行われているのかという不信感が生まれていました。練馬区の公園緑地課は樹木の扱いについては細心の注意を払ってきたとしながらも、一部に行き過ぎた剪定があったことを認めました。今後はさらに東京都や工事業者と連携を密にして、樹木の生育について監視を強めていくことで合意しました。

(取水口の周辺について)

 今回の工事は、池の隣に貯留槽を設けることで、豪雨などによる増水時に貯留槽に水を貯めて水害を軽減させることが目的です。貯留槽に水が流れ込む際には取水口を通りますが。当初から貯留槽に池の異物やヘドロが流れ込み、害虫などの発生原因になるのではないかと心配されていました。東京都の事前説明は「取水口にはフィルターを設けるので貯留槽の中に異物が入り込むことはない」というものでしたが、実際の取水口は10センチ角ほどのフェンスが施されているだけでとてもフィルターと呼べる代物ではなく、これではヘドロはおろかかなり大きな異物が流れ込むことは明らかです。貯留槽の管理を引き継ぐ練馬区はメンテナンスについて高圧の水流で行うと説明していますが、その頻度については今日の会議でも明確な回答は得られませんでした。ただ、基本的な考え方として、貯留槽に水が流入した際には清掃するのが当然であり、また滞留物があれば貯留槽の機能を阻害するので定期的なメンテナンスは必要との見解が明らかにされました。

 また、取水口付近はとくに増水時には非常に危険なため、子どもなどが立ち入らないための万全の対策が必要です。東京都は高さ110センチのフェンスを設置する方針でしたが、地域住民から不十分であるとの指摘があり、見直しが求められました。区としては安全面で万全の措置を取るとともに景観面にも配慮する必要があるとし、東京都と協議しながら住民が納得する方策を検討すると回答しました。

 さらに、ポリプロピレン製の貯留槽を埋設することによる長期的な安全性(強度、水質等)の確保について指摘がなされ、区としては継続的な調査が必要との認識を示し、富士見池の浚渫工事計画とあわせて検討したいと回答しました。

(広場の諸用具等のチェックについて)

 広場の遊具(ブランコ、すべり台など)については、国の基準を遵守しながら安全面に万全を期すことが約束されました。また、貯留槽に盛土をすることで生じる傾斜(スロープ)については、国の基準がクリアされることはいうまでもなく、可能な限り高齢者や障害者に負担のかからない形状にするよう要望が出されました。また、懸案だった藤棚の位置と大きさ、水飲み場等については、可能な限り原状復帰することで合意しました。

(浚渫工事の計画について)

 富士見池の浚渫は、最近では平成11年と13年に行われましたが、いずれもバキューム工法によるもので中途半端な対策にしかなっておらず、さらに、最後の工事から7年が経過しているため夏場に大量のアオコが発生するなど池の水質は著しく悪化しています。区としては本格的な浚渫工事を来年度に行うことで東京都と調整中とのことです。

 ただ、現在の富士見池は構造的に水が滞留するようになっているため、浚渫は一時しのぎに過ぎず、抜本的な対策にはなりません。住民からは浚渫とともに水質改善のための可能な限りの対策を行うように要望が出されました。

(今後について)

 平成1794日に、武蔵関公園周辺は120mmを超える局地的豪雨に見舞われ、下流部にあたる石神井川稲荷橋付近の85戸が浸水被害を受けました。今回の工事は、富士見池西側の広場に2800㎥の貯留層を埋めて既存の池と接続し、増水時には貯留層に水を貯めて調節池の機能を増強させるというものですが、平成17年の集中豪雨の際には、約1万トンの水が氾濫したといわれており、抜本的な対策のためには下流部から行われている50㎜対応の河川改修工事を待たなければならず、計画当初から有効性を疑問視する声が上がっていました。

 工事が着工された後も、工事や道路使用許可申請上の不手際、説明不足による様々な行き違いや住民の不信感、工期の度重なる延長等々トラブル続きでした。ただ、そうした中にあって、「守る会」をはじめ、周辺住民が粘り強く東京都や練馬区と交渉を続けてきたことは、文字通り、今後の公園環境を守っていく上での大きな礎になったと確信しています。

 今回のことで痛感したのは、公共事業を行う上での住民との話し合いの大切さです。住民が納得しないままに工事が強行されれば、将来まで大きな禍根を残すことになります。富士見池増強工事は最終段階を迎えましたが、子どもや孫の世代まで大切な公園環境を守りたいという運動はこれからも続きます。

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2008年8月28日 (木)

武蔵関公園工事見学会2

P1010561  富士見池増強工事中の武蔵関公園の工事見学会が、6月19日以来2ヶ月ぶりに開かれました。前回の見学会では貯留槽を埋めるための土砂が運び出された段階でしたが、現在は樹脂製の貯留槽ブロックが埋め込まれ、土砂の埋め戻しがほぼ終了していました。

 この工事の開始当初は、「夏の出水期に間に合わせる」ということで、6月中には完了する予定でしたが、工期が大幅に遅れ、広場が整地されて利用できる状態になるには9月いっぱいかかるということになっています。工期の遅れについては、雨の日が多かったことなどを理由にしていますが、それは予測の範囲内で3ヶ月も遅れた理由にはならず、夏休みに広場を奪われた住民からは不満の声があがっています。

P1010562  工期の問題だけでなく、この工事は、事業主体である東京都第四建設事務所の事前説明と実際に行われている工事の内容に食い違った点が多く、住民は不信感を募らせていました。例えば、貯留槽の集水口については、フィルターを設置するので、「貯留槽内に大きなゴミが入ることはない」と事前説明会等で説明されていましたが、実際の集水口は、写真のように10cm角ほどの「網」が施されているだけで、とても「フィルター」と呼べる代物ではありません。これでは、池のヘドロはもちろん、様々な異物が貯留槽に流れ込むことは明らかで、地域住民は、ねずみが発生したり貯留槽にたまったゴミなどが腐敗して異臭を放つなどの事態を心配しています。

 完成後には貯留槽の管理を委託される練馬区では、貯留槽に異物がたまったときには、高圧の水流で清掃すると説明していますが、その能力や頻度については明らかになっておらず、工事完了後の管理体制に不安が残ります。

P1010563  また、事前説明会では、広場の形状はできるだけ元の状態に戻すという約束でしたが、この日示された「公園施設復旧予定図」によると、広場の北側中央にあった藤棚が、北西奥のトイレがあった位置に移設されることになっており、広場のシンボルともいうべき藤棚を動かすことに異論が続出しました。これを受け、東京都は藤棚の位置については再検討すると回答しましたが、他にも、スロープの傾斜の度合や、移設されたり根を傷つけられた樹木の保存についても不安の声があがっています。

 公園の近隣住民で構成される武蔵関公園自然環境を守る会は、公園管理者であり、工事後、貯留槽の管理を委託される練馬区に対し、以下の事項について合意するよう要請しています。

  1. 樹木の復元状況等の管理
  2. プラスチックブロックの定期的清掃。安全性の化学的チェック
  3. 復元した各種施設(遊具・ブランコ・鉄棒・すべり台等・藤棚・トイレ・街路等)の使い勝手と安全性のチェック
  4. 街路等を含む公園管理のチェック
  5. 広場盛土の状況
  6. 調節池雨水の実際の管理状況について(貯水槽の有効性について)
  7. アオコ等、池の清掃の実施状況
  8. 浚渫工事について
  9. 今後の武蔵関公園緑化計画の概要
  10. 中長期の石神井川の拡充計画についての必要性の検討
  11. その他、武蔵関公園の環境保護に関する事項及び隣接する石神井川に関連する事項

 以上の事柄は、今後の公園管理のみならず、巨費を投じて行った治水対策の検証を行うためにも重要であり、地域住民との定期的協議を通じて、随時確認を行っていくべきと考えます。

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2008年6月19日 (木)

武蔵関公園工事見学会

P1010338  富士見池の増強工事が行われている武蔵関公園の工事見学会が行われました。

 この工事については当ブログでも何度も取り上げてきましたが、工事の計画段階で住民に説明がなかったことや、工事内容について住民の代案がきちんと検討されなかったことなど多くの問題を抱えながら、今年3月に着工されました。

P1010340 P1010341  現在、工事は2800㎥の貯留槽を埋めるための土砂が運び出された段階で、大人の背丈ほどの深さの巨大な穴が出来ています。今後、貯留槽内部の樹脂製のブロックが積み上げられる予定で、その作業を終えた後、ブロックの上に盛土をし、広場を復元することになっています。事業主体の東京都第四建設事務所によれば、当初、工事は「今年の出水期(夏季)に間に合わせる」ということでしたが、工期は大幅に遅れており、8月中に完成できるかどうか微妙な状況です。

P1010343  最大の問題は、公園を工事以前の状態にきちんと復元できるかどうかですが、工事のために根や枝が切り落とされている樹木が多いことや、水はけのためにつけられる広場の勾配の状態、貯留槽の管理等々、工事が完成しなければ検証できない点が多くあるため、「武蔵関公園の自然環境を守る会」をはじめ周辺住民は練馬区と定期的な協議の場を設けるとともに、東京都に対しても、工事の進捗状況やこれまでの手続き上の問題点について話し合うための場を求めています。

 とくに東京都は早急に話し合いの場につくべきです。当初の予定から2ヶ月前後も工期が延びたことによって、広場の利用者は多大な不利益を被っています。また、夏休み中は児童サークルがマラソンなどで公園を利用することも多いので、少なくとも工事の進捗状況について説明責任を果たすべきです。また、事前説明の不足をはじめ、着工後も道路の使用許可申請の不備や工事機材の電源を落とさないまま工事現場を離れてしまい、夜間に騒音の苦情が出るなど、様々な問題が発覚しており、これらのことについて、東京都は素直に謝罪し、反省すべきです。

 この工事のきっかけとなったのは、3年前の集中豪雨によって富士見池の下流部(石神井川稲荷橋付近)が浸水被害を受けたことですが、この水害では1万㎥もの水が溢れたといわれており、当初から2800㎥程度の貯留槽を埋める今回の工事の費用対効果や有効性には疑問が投げかけられていました。いずれにせよ、今回の措置は治水対策全体としての一部に過ぎず、今後、石神井川流域の抜本的治水対策を行うためには、今回の工事の徹底的な検証と住民合意が不可欠だと考えます。

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2008年6月 2日 (月)

青梅街道IC意見交換会

 6月1日、上石神井南町のイベントスペース・リプルにおいて、「外環道・青梅街道インターチェンジ問題 地元町会と都議・区議との意見交換会」が開かれ、主催の元関町1丁目町会の住民をはじめ周辺の住民、練馬区選出の都議会議員3名、区議会議員8名が参加しました。

 東京外郭環状道路は、都心から約15km圏を環状方向に結ぶ計画の、総延長約85kmの自動車専用道路で、現在、埼玉県の三郷南IC~常磐道(三郷JC)~東北道(川口JC)~関越道(大泉JC)の33.7kmが開通しています。
 現在、大泉JCから東名道までの16kmが「大深度地下方式」で計画されていますが、新たなインター・チェンジの予定地となっている3地区(東八道路IC、青梅街道IC、目白通りIC)において様々な問題が浮上し、関地区においても青梅街道インターチェンジの設置計画をめぐり反対運動が起きています。

 大深度地下方式による外環道延伸が計画された99年当時、青梅街道ICは計画にありませんでした。ところが、03年当時の岩波区長が「青梅街道ICを建設しないのであれば、外環道本線の建設には協力できない」と表明したことがきっかけになり、突如として青梅街道IC計画が浮上し、インター建設による住民の立ち退きや、地域コミュニティーの分断、大気汚染、アクセス道路の交通渋滞など様々な問題が取りざたされることになりました。

 青梅街道ICは、練馬区と杉並区の境界線上にまたがるかたちで計画されていますが、杉並区が「地域の生活環境に与える影響があまりにも大きい」という理由で計画に反対したことから、南北双方向に出入口のあるフルインターチェンジではなく、北側のみの出入口のハーフインターチェンジで構想が進められています。したがって、このインターチェンジができたとしても、練馬区の西部地区住民にとって需要が多いと考えられる中央道、東名道への行き来はできず、距離にしてわずか5kmほどの関越道への行き来しかできないという極めて利便性の低いものにしかなりません。また、国交省の試算では、ハーフの青梅街道ICができた場合の1日の利用台数は1万2千台とのことですが、このうち練馬区民が利用する台数はわずか2千台ほどで、残りは杉並区、武蔵野市、西東京市などの住民が利用することになり、少なくとも練馬区民にとっての利便性は著しく低いといえます。

 このようなICに1000億円もの巨額の税金を投じ、しかも、先に挙げた様々な問題が解決されないまま、計画を強行することは住民の居住権を侵害するものであり、絶対に承服できないというのが地元の立場です。そもそも、東名道までの延伸計画が浮上した段階では、「大深度、ノー・インター」のはずだったわけで、このまま実行した方が経費、工期両面で節減できるのは明らかであり、無理やりハーフインターを建設しようとする練馬区の真意が理解できません。

 練馬区は、青梅街道ICの必要性について、現在の大泉IC付近と環状8号線の渋滞解消などを掲げていますが、試算によれば、ノー・インターであっても東名道までの延伸が達成されれば、大泉IC周辺の約4割の交通量緩和と、環8についても2割程度の緩和が図られるとされており、大泉IC周辺や環8の渋滞緩和と青梅街道ICとの因果関係は薄いものと考えられます。

 意見交換会では、以上のような経緯のほかに、地域住民から様々な意見が出されました。「青梅街道のけやき並木を守ってほしい」、「地域の住環境を守ってほしい」、「青梅街道IC問題は一度原点に立ち返り、白紙の状態から出発すべき」、「人口減少社会に入り、若者のマイカー離れや原油価格の高騰が進む中で、新たな道路の必要性自体疑問」などの意見のほか、「理解がなされないのであれば区長と議会を変えてほしい」、「同じ税金を払うなら杉並区に編入したい」という切実な思いも語られました。

 この問題については、まだまだ区民や議会に正確な情報が伝わっていないというのが実感です。関心が高いのは計画地周辺だけで、地域を離れると、計画が「ハーフインターチェンジ」であるという最低限の情報さえも知られていないのが実情です。1000億円もの税金がかかり、生活環境上の様々な問題を引き起こす事業について、区民にも議会にも正しい理解がされないまま、計画だけが独り歩きするのは本当に不幸なことです。

 昨年末、国交省に要請に訪れた際に、青梅街道ICを造るという都市計画審議会の決定は、練馬区の意向しだいで変更が可能であるという回答をもらっています。そういう意味からも、とくに区議会の責任は重いと感じます。行政が決めた事業をそのまま追認するのではなく、一度原点に立ち返って事業の本質を理解するように努め、本当に区民のためになる方策を真摯に考えるべきであり、そうすれば、自ずと現計画の非合理性が誰の目にも明らかになるはずです。

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2008年5月23日 (金)

三井住友石神井運動場に関する陳情が採択

 5月22日に練馬区議会文教委員会が開かれ、請願第2号「三井住友運動場について」が採択されました。陳情の要旨は以下のとおりです。

1.三井住友銀行石神井運動場を東京都が公園として整備するときには、現在ある都立野球場だけでなく、テニスコートも整備して残すように東京都に働きかけてください。

2.公園整備に着手するまでの間は、練馬区民がテニスコートを引き続き利用できるように東京都に働きかけてください。

 三井住友銀行石神井運動場(石神井町5丁目17番1号)は4haの敷地面積がありますが、このうち石神井公園B野球場部分(1.8ha)については平成11年3月に東京都が買収を済ませており、残りの2.2haを今年3月に都が買収、7月に三井住友銀行から都に明け渡されることになっています。

 今回買収した部分については、テニスコート8面(全天候3面、砂入り人工芝5面)が含まれていますが、昭和49年からこのうちの4面が、火、木、金の週3回、区民に無償で貸し出されていました。

 同テニスコートは平日にも関わらず毎月500名の区民利用があり、特に砂入り人工芝のコートは90%の稼働率となっていました。区が管理するテニスコートについては毎月3000団体の利用申し込みがあり、施設が決定的に不足しているため、今回の陳情は、都が管理する7月以降もテニスコートを維持し、区民が引き続き利用できるように求めるものでした。今年3月に、石原都知事に対し、志村区長名で同様の要望を行っている経緯もあり、昨日の文教委員会において全会一致で陳情が採択される運びとなりました。

 都の整備計画については、今のところ未定ということですが、6月2日から始まる区議会第2回定例会で採択される道筋ができたことは、都の整備計画にも大きな影響を与え、区民のニーズに応えるための大きな弾みになったと思います。

 なお、3面の全天候コートについては整備状況が悪く、ひび割れなどが生じているため、コートの補修についても同時に進め、区民が気持よく使えるコートにするために、積極的に働きかけていきたいと思います。

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2008年4月23日 (水)

諮問機関がダム建設にNO!

 国土交通省が計画する淀川水系の4つのダム-大戸川(大津市)、天ケ瀬(京都府宇治市)、川上(三重県伊賀市)、丹生(滋賀県余呉町)-について、同省近畿地方整備局の諮問機関「淀川水系流域委員会」がダム建設は適切でないとの意見書をまとめました。

 4月23日の朝日新聞によると、大戸川ダムは200年に一度の洪水時に淀川の水位を19㎝しか下げる効果がないことや、川上ダムは自治体同士で水利権を融通すれば新たな利水の必要がなくなることなどを明らかにし、こうした指摘について整備局から十分な説明がないとして、意見書で「ダムの必要性に十分説得力のある内容にはなっていない」と指摘したということです。

 国交省のダム建設をめぐって、諮問機関が「脱ダム」の方針を答申するのは極めて異例なことのようですが、その背景には「淀川モデル」といわれる他の諮問機関にはない運営方針があったようです。委員の選定には一般公募を採用し、会議や資料はすべて公開、意見書などはすべて委員自らが執筆しました。公共事業の諮問機関は、役所の計画にお墨付きを与えるだけの追認機関であることが多いのですが、市民主導の運営方針が今回のような画期的な答申に結びついたといえます。

 規模の大きさこそ違え、武蔵関公園の富士見池整備工事では、環境アセスの対象工事ではないという理由で、地中にプラスチックの構造物を埋めることなどによる環境への影響はほとんど無視され、計画段階での説明会もなく、住民の代案もきちんと検討されることなく、ひたすら行政主導で工事が進められてしまいました。この記事を読んであらためて強く感じたことは、事業者である東京都、公園管理者である練馬区、当事者である住民(公園周辺住民と水害にあった住民の双方)の話し合いが計画段階から行われていれば、環境と安全を両立させ、双方の住民が納得できる方策を講じられたのではないかということです。

 今回の答申について、国側は「再検討」を逆手にとって予算を浪費しながら問題を先送りにするに違いないという見方があります。時代が変わって当初計画した公共事業の必要性が薄れても絶対にそれを認めようとせず、何が何でも計画通り事業を行おうとするのが「役所」の体質です。公共事業の緊急性、費用対効果、環境への影響など多角的な見地に立って見直すべきは見直す。こんな当たり前のことができない行政なら、住民の力によってリーダーを変えるしかありません。

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2008年4月17日 (木)

環境まちづくり委員会

 本日、練馬区議会「環境まちづくり委員会」が開かれ、武蔵関公園・富士見池整備工事に関する陳情4件について審議が行われました。約2時間の委員会でしたが、この問題だけで40分間の時間が費やされ、すべての会派から広範な意見や要望が出されました。

<住民の代案について>

 今回の工事は、武蔵関公園の下流(関町北4丁目、関町東2丁目、石神井台7丁目の稲荷橋付近)の水害対策のために計画されたもので、富士見池西側の広場の地下に2800㎥の貯留槽を埋設するというものです。これにより樹木の伐採やプラスチック製の構造物を地中に埋めるなど公園の自然への影響が甚大であることから公園周辺の住民を中心に結成された「武蔵関公園の自然環境を守る会」から、環境にやさしく、かつ東京都の案よりも貯水効果があることを前提とした「代案」が複数示されていましたが、都は明確な根拠を示すことなく、これらの代案を退けてきました。今日の委員会で、こうした都の不誠実な対応について批判の声があがり、「あらためて明確な根拠に基づいて代案の是非について住民に説明されるべき」という趣旨の意見が出されました。

<東京都の対応について>

 「計画段階で工事説明会が行われなかった」「代案に対する明確な回答がなかった」「遊歩道が突然閉鎖された」「10トントラックが1日に50往復もするという重大なことが説明されなかった」等々、今回の工事に関する都の対応はあまりにも杜撰です。説明会での答弁も「木で鼻を括ったような」態度で、住民に理解を得るという姿勢とは程遠いものでした。

 平成17年9月の水害では約1万㎥の水が氾濫したといわれていますが、今回の貯水量は2800立米で、抜本的な対策とはいえず、「緊急かつ応急的措置」ということは都も認めています。今後は下流部から進められている「50mm改修工事」を順次行うとしていますが、そのためには用地買収(立ち退き)なども必要となり、住民の生活に重大な影響を及ぼす可能性があります。そういう意味で、今後の抜本的河川改修のためには、住民の理解と協力が不可欠ですが、今のような東京都の対応では、住民との信頼関係を築くことは絶対にできません。都は「まず工事ありき」という姿勢をあらため、中長期的な視点に立って住民との対話を重視しなければなりません。

<下水道の問題>

 平成17年9月の稲荷橋付近の水害は、河川の氾濫よりも下水道の内水氾濫による影響が大きかったのではないかという議論があり、実際に水害にあわれた方々の多くもそう証言しています。東京都は今回の工事で16cm水位を下げる効果があると説明していますが、その効果も未知数であり、抜本的対策のためには下水道の増強こそ必要であるということは当初から言われていました。

 環境まちづくり委員会でもこの問題が取り上げられ、区としては「水害対策のためにはまず河川改修が必要という認識だが、下水道の影響についても十分精査して今後の対策に活かしたい」という趣旨の答弁がありました。

 いずれにしても総合的水害対策のためには、多角的な見地からのアプローチが必要で、下水道改良とともに浸透枡、透水性舗装工事などを複合的に進め、また、豪雨時に的確な対応をするためにビデオを設置しての検証なども積極的に行うべきです。

<樹木の管理について>

 今回の工事では公園広場周辺の樹木41本が影響を受け、そのうち7本は老木のため伐採せざるを得ず、残りの34本は移植されます。樹木の取り扱いについても委員会で質問があり、「移植する34本については確実に行い、伐採分の樹木についても新たに植え直す」という趣旨の答弁がありました。

 現在、移植される樹木は「仮移植」の状態で、最終的な移植場所については検討中とのことですが、周辺住民からは樹木の扱いが乱暴であるとの指摘があり、確実な移植が行われ、その後の健康状態についてもきちんと区が管理するよう求めてまいります。

<合意書の作成へ>

 4月12日に東京都、練馬区、住民の三者がそろっての初めての協議が行われました。事業主体が東京都ということで、当初は工事説明会の場にも区からの出席がなく、「区の管理する公園なのに区からの説明がないのはおかしい」という声が上がっていました。今回、住民の粘り強い要請と環境まちづくり委員会における議論を経て、ようやく三者協議にこぎつけたという経緯があります。

 「説明会への出席がなかった」「議会への工事に関する報告がなかった」など、区の対応の遅れは批判されるべきですが、3月7日に住民と区との間で会合が行われた以降は、住民の意見を真摯に聞こうとする姿勢が感じられます。今日の委員会でも、公園の環境や今後の治水対策などについて「協議の継続」を求める意見が出されましたが、「土木部計画課が窓口となる」という明確な答弁があり、話し合いの継続が約束されました。また、これらの問題について住民と区との間に合意書を取り交わすことが提案されており、これについては「どのような合意が図れるか検討中」と内容は明らかにされなかったものの、合意の可能性が示されたことは評価すべきだと考えます。

 残念ながら、「自然と安全が両立する対策」という住民の提案は結実していません。しかしながら、公園の環境と治水対策の将来について継続して協議する土壌ができたことは大きな成果であり、公園を愛する皆さんの努力の賜物です。この成果は、公園周辺の住民のみならず、実際に水害にあわれた、あるいは今後水害にあう可能性のある地域の方々にとってもたいへん有益な意味を持つと思います。

 この運動は、公園の自然環境を守るということだけにとどまらず、住民参加型の公共事業のあり方を探るものに発展しています。住民無視の行政の姿勢を改めさせるためにも、今後の議論を形だけのものに終わらせず、はっきりとした成果が得られるよう最大限努力したいと思います。

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2008年4月12日 (土)

武蔵関公園工事で三者協議

080412_150123  武蔵関公園の富士見池整備工事について、東京都、練馬区、住民の三者協議が練馬区役所で行われました。

 住民側から求めた会合の論旨は、1.住民側から提出された代替案についての東京都の見解、2.プラスチックを埋設することによる自然への影響、3.工事が行われる際の民主的手続きについてで、これらの件を中心に約3時間にわたる話し合いが行われました。

 結論からいえば、東京都の回答はこれまで3度行われた説明会におけるものと何ら変わるものではなく、住民が納得するには程遠いものでした。代替案については「水門を24時間体制で管理することは事実上困難」という理由で有効性が否定され、民主的手続きについても「100点満点の対応ではなかったが法的にはなんら問題ない」という答弁に終始しました。

 今回の工事について、当初から「計画段階での説明がなかった」ことを問題にしてきました。これについて東京都は、環境アセスの対象工事ではないし、町会を通じて(回覧)で告知したといっていますが、最初の説明会が行われたのは、設計も工事業者も決まった12月の段階で、これでは住民が納得できるわけがありません。

 さらに、遊歩道の「閉鎖」についても住民には何ら知らされず、1日50台の10トントラックが17日間(期間にして約1か月)にわたって工事現場を往復するという工事にの根幹にかかわる問題についても説明がありませんでした。これだけ大掛かりな工事にも関わらず、「事前説明会の必要性がない」という主張はあまりにも傲慢と言わざるを得ず、工事の正当性は別にしても、今後のために放置できる問題ではありません。

 今回の工事は、都も認めているように応急的な対策であって、抜本対策を行うためには下流部からの50㎜改修(河川増強)や上流部の貯留槽の増強等々が必要で、場合によっては用地買収や立ち退きが必要になります。今後、水害対策を進めていくうえでも、「説明責任」は重要なテーマであり、今のような都の対応では、住民との間にトラブルが起きることは明らかです。

 武蔵関公園の工事は、すでに広場の掘削、土砂運搬の段階まで進んでおり、工事をストップし、代替案を実施することは現実的には難しいと言わざるを得ませんが、代替案についても、現在の工事の根拠となるデータをきちんと公開して、有効性について再度回答する責任があると思います。

 残念ながら実りの多い会合とはいえませんでしたが、唯一の成果といえるのは、今後も継続して住民との協議を行うことを区が承諾したことです。東京都は「限りなく原状復帰に近い状態」を約束していますが、貯留槽埋設後に盛り土される地盤の状態や、プラスチックを埋設することによる環境への影響、移植した樹木の健康状態、遊具の管理等々、住民が不安に感じていることがたくさんあります。また、池の浚渫が適正に行われていないために、現状の富士見池はヘドロまみれで、水質の改善を求める声も多く上がっています。

 これらの声を集約して、行政と住民との間に「合意書」を交わす意見も出されました。もちろん、住民側は現在の工事を認めたわけではありませんが、行政は、これらの問題に真摯に取り組み、失われた信頼を少しでも回復する努力をすべきです。

 公共工事とは質の違う問題ですが、保育園の民間委託や光が丘地区の学校統廃合、大泉学園高校跡地のホームレス一時収容施設問題など、住民との間でトラブルになっている問題は、すべてが「行政の説明不足」もしくは「説明の遅れ」に端を発しています。住民に「泣き寝入り」を強いるようなことは金輪際認められません。武蔵関公園を愛する人たちの思いに報いるためにも、行政(とくに東京都)は少なくとも説明責任を果たさなかったことを謝罪し、今後、住民との対話を最大限尊重することを約束してください。

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2008年4月 2日 (水)

道路特定財源について

 ガソリン税の暫定税率が34年ぶりに失効し、ガソリンの出荷時に1リットルあたり約25円が値下げされ、小売価格も順次値下げの方向にあります。租税特別措置法改正案が再可決されて暫定税率が「復活」することになれば混乱は避けられないとの見方がありますが、今後の日本の道路行政を見直すという観点からすれば、今回のことは歴史上画期的な出来事といえます。

 道路特定財源制度は昭和29年に揮発油税収の使途を限定したことに始まる制度で、すでに54年が経過しています。昭和50年前後に暫定税率を設けたこともあり、平成19年度までに国・地方で155兆円の税収を得て、総額で約350兆円の道路整備事業を行ってきました。政府は、今後新たな道路整備計画に基づき、10年間で59兆円の事業を行うとしています。

 与党や国交省は「日本の道路整備は遅れている」といいますが、果たして本当でしょうか。整備率でみると、都道府県道66.7%、市町村道で55.0%と確かに地方道については未整備が目立ちますが、国道の整備率は9割を超えており、ほぼ整備済みといって良い水準にあります。学識経験者の多くも日本の道路整備は「すでに欧米並みの水準」という指摘もあり、決して欧米に比べて立ち遅れているわけではなさそうです。

 それにしても日本の公共事業費(対GDP比)は欧米に比べて極めて突出しています。「行政投資・事業別シェアの推移」(総務省行政投資実績)をみると、1980年に21.3%だった道路事業のシェアは2004年には29.5%まで膨れ上がり、実に予算の3割を道路に使っていることがわかります。また、「公的固定資本形成のGDPに占める割合」をみると、日本は1998年時点で6.2%(仏2.8%、独2.0%、米1.9%、英1.4%)と突出して高く、この多くが道路事業に振り向けられています。

 次に、主要国の「社会保障給付費-対GDP比」(海外社会保障情報)でみると、日本は11.4%なのに対し、米15.4%、英20.4%、独24.3%、仏26.4%、スウェーデン37.9%となっており、また、産業別就業者数国際比較」でみると、建設業の割合が8.9%(他国は5~7%台)と日本が最も高く、逆に保健衛生・社会事業の就業者数は8.7%(他国は11%~16%台)で日本が最も低くなっています。

 以上の統計から言えることは、日本が欧米の主要国に比べても突出した「土建国家」であることです。1980年代ころまでは「不況になったら穴を掘って埋めるだけでも公共事業をやる」というような公共事業の経済効果が言われていたわけですが、近年、その効果は著しく下がったといわれ、実際に公共事業は社会保障や医療・保険と同等の経済効果しかなく、雇用効果については社会保障や医療・保険が公共事業の効果をはるかに上回っているというのが実態です。

 国会の審議を通じて、10年間で59兆円という道路整備中期計画が「まやかし」であることが次々に明らかになりました。例えば、国交省が道路計画の根拠としている「費用対便益(B/C)」は「乗用車一台あたり1時間で得られる効果を3771円」と計算していたり、「全国5000万台すべての自家用車の運転手と同乗者が月収35万円の常用労働者」と計算していたりと、全くあり得ない数値に基づいていて、しかも、これから造る高規格幹線道路1万4000キロと地域高規格道路6950キロがすべてつながった効果、便益を計算しているのです。

 道路特定財源がマッサージチェアやカラオケセットや豪華旅行などに流用されていたなどということはもちろん言語道断ですが、財源の必要性の根拠となる積算も甘い見通しどころか出鱈目としか思えない数値に基づいていたことは大問題であり、10年59兆円という計画を根本から見直すべきです。

 民主党は、単に人気取りや政争の具にするために暫定税率の廃止を訴えているわけではありません。道路特定財源の一般財源化を通じて「この国を本当に変えるのか、変えないのか」という根本的な課題を問うています。国民から預かった税金を、議論もなしに道路に使うのではなく、福祉、教育、環境など幅広い視野に立って、最も時代に適し、地域に適した形での税金の使い道を決めることによって、貴重な税金を最大限効果的に使うことを提案しています。

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2008年3月28日 (金)

都・区・住民の協議を早急に

 武蔵関公園・富士見池整備工事について、東京都、練馬区、住民の三者による協議を早急に開催するよう求め、都議会および東京都建設局河川部に要請してきました。

 3月24日に開かれた練馬区議会「環境まちづくり委員会」で、同工事に関する陳情4件が審査されましたが、工事の是非については意見が分かれたものの、住民や区議会に対して工事内容が説明されなかったことや、結果として地域が二分されてしまったことについて批判の声が上がり、早急に説明責任を果たし、双方の納得が得られるような対策を講じるよう求める意見が相次ぎました。これに対し区側も「議会や住民に対する説明に不十分な点があった」ことを認め、「東京都に対して改めて説明会を開催するよう要請する」という趣旨の答弁がありました。

 ところが、練馬区側が提示した説明会の日程は4月12日ということで、すでに工事が始まっている現状からすれば、とても受け入れられるものではありません。公園周辺の住民からは極めて具体的な「代案」も提出されていますが、これについて納得のいく回答もないため、代案に対する明確な回答も含めて早期の説明会開催を改めて要求してきたところです。

 そもそも、計画段階で住民に対する説明がなかったこと自体が問題ですが、その後の都と区の対応も極めて不誠実です。例えば、工事が強行される段階で関町小学校のマラソン大会が予定されていましたが、都がそのことを把握していなかったこと(もちろん学校は使用許可を申請し、練馬区は東京都に伝えたとされている)。公園内の遊歩道が何の予告もなく突然封鎖されたこと。土砂を搬出するための10トントラックが延べ1000台も工事現場を往復するにも関わらず周辺住民に一切知らされていないことなど、とても住民にとっては納得のいかないことばかりです。

 3月10日のブログにも記しましたが、現工事に反対している住民も下流部の水害対策に無関心なわけではなく、はるかに安価な費用で工期も短く、現工事の貯水能力を上回る方法があると提案しています。この提案について都の幹部は「もしその工事が有効ならば、現在の工事の後に考える」などと言っていますが、水害対策のためにより有効な案であるならば直ちにそちらを採用するのが優先順位の付け方であり、下流部の住民のためにもなるはずです。

 「工事の説明責任」について、練馬区は「事業主体は東京都だから都がすべき」と言い、一方の東京都は「区議会への説明は区の主体的な問題である」などと責任の擦りあいが続き、都の説明会に区側の出席を求めても一向に実現せず、住民としてはどこに話を持っていけばいいのかわからないという状況が続いてきました。それこそが三者の協議を求める理由であり、協議が開かれなければ、住民の代案の是非も地域の分断も一切が放置される事態になってしまいます。

 有効な対策があるにも関わらずそれが行われないとすれば、双方の住民にとってこれほど不幸なことはありません。早急に三者間の協議が開催されるように強く要望します。

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2008年3月10日 (月)

自然と安全が両立できる対策を

 本日、練馬区議会「環境まちづくり委員会」が開かれ、武蔵関公園富士見池の増強工事がはじめて議題になりました。私は同時刻に別の委員会に出席していたため、委員会の内容については伝聞ですが、委員の一人から、この工事について「なぜ環境まちづくり委員会に報告されないのか」という意見が出されたのを皮切りに、区の報告責任を問う意見が相次いで出されたそうです。工事の是非については会派の意見が異なるものの、公園の管理責任者である練馬区の対応の甘さを追求する点では全会派が一致していたということです。

<東京都の説明責任>

 この工事は、平成17年9月4日の集中豪雨によって水害にあった石神井川稲荷橋付近の溢水対策として計画されたものですが、工事予定地となる武蔵関公園周辺の住民に工事の概要が知らされたのは昨年12月の説明会がはじめてでした。しかも、この時点ではすでに業者選定のための入札が終り、施工業者も決まっていたということで、住民からは「まず工事ありき」の東京都の姿勢に批判の声が上がりました。2月23日に行われた2回目の説明会でも、住民側から現状の池の底を浚渫する案や上下流の堰を可動堰にすることで調節池に本来の機能を持たせるなどの案が提示されましが、東京都は「夏の出水期に工事を間に合わせたい」の一辺倒で、住民の提案に対して十分な回答がないまま工事が強行されたため、反対の声はさらに広がっています。

 東京都は「時間がない」ことを強調していますが、この工事計画は遅くとも昨年の夏ごろまでには固まっていたはずであり、その気になれば計画段階で説明会を行うことはいくらでもできたはずです。そうしていれば、どちらの案が採用されるにしろ今のような混乱は避けられたかもしれず、計画段階での説明を怠った東京都の責任は重いと言わざるを得ません。

<練馬区の報告責任>

 平成17年9月の水害を受けて、練馬区議会は「水害防止対策を求める意見書」を全会一致で決議し、東京都知事宛に提出していますが、この内容は「石神井川稲荷橋付近の溢水対策を進めること」というもので、工事の内容にまで言及したものではありません。区議会としても決議を上げた責任があるのですから、東京都から練馬区に工事内容の説明があった時点で公園管理者である練馬区の議会にも当然報告されるべきでした。

 ところが、これまで議会に工事内容が報告された形跡はなく、工事の是非を含めて練馬区議会で議論されたことは一度もありませんでした。私は2月29日の予算特別委員会でこのことを取り上げ、さらに非公式な形でも担当課に対して議会への報告を求めましたが、その後も「東京都の事業である」という理由で行政が率先して議会に報告することはなく、今日の環境まちづくり委員会で議題に上ったのも、議員からの発議があってのことでした。

 遅まきながら、議会の場でこの問題が議論されたことは一定の前進だと思いますが、本日の環境まちづくり委員会は今定例会最後の委員会で、公式日程では4月まで開かれる予定はありません。工事はすでに始まっているわけですから、今日の議論を踏まえて早急に委員会が招集され、工事の是非を含めて慎重な議論がなされることを強く望みます。

<自然と安全が両立する対策を>

 工事に反対している住民も、決して下流部の水害対策を軽んじているわけではありません。要は「武蔵関公園の自然と下流部の安全が両立する対策があるのではないか」という提案をしているのであって、そのことに明確な回答がなされなかったことが最大の問題です。

 明日11日に水害にあわれた地域を主な対象とした説明会が開かれるそうですが、当事者である住民への説明こそ計画段階で行われるべきで、工事が始まった今の段階で説明会を行う東京都の真意を図りかねています。そもそも平成17年9月の水害では1万㎥の水が氾濫したといわれており、2800㎥の貯留槽を設置するという工事は抜本対策にならないことは明らかで、そのことを含めて被害地域に説明がなされなければ、何のために工事を行うのかはっきりしないまま闇雲に工事が進められたことになります。

 ただ、遅きに失した感は否めませんが、この説明会が工事現場周辺住民と下流部住民のそれぞれの立場を理解する場になり、その上で双方の納得の行く方向性が得られれば、それが最も望まれる結論であると思います。

 いずれにしても、東京都は「一旦工事を始めてしまったから」という考えは捨てるべきです。住民の代案は十分に検討に値するものであり、現計画よりも実質的に水害を抑制する効果があるものならば、勇気をもって工事を中止し、抜本的な対策に向けて全力を挙げるべきです。

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2008年3月 4日 (火)

予算特別委員会

 2月14日から1ヶ月間の日程で練馬区議会第1回定例会が始まっています。今定例会の最大の議案は平成20年度予算案ですが、一般会計予算規模が約2108億8470万円(前年度比115億8566万円 5.8%増)で、減税補填債の借換分を除けば初めて2000億円の大台を超える大型予算になりました。

 2月22日から、予算案を審議する予算特別委員会が開かれ、議員全員参加の下、1.都区財政調整・財政計画、2.議会費・総務費、3.区民費・産業地域振興費、4.保健福祉費、5.児童青少年費・環境清掃費、6.都市整備費・土木費、7.教育費、8.公債費等、というように予算の費目別に分けて審議が行われています。私は、このうち議会費・総務費、児童青少年・環境清掃費、都市整備費・土木費、教育費で質問に立ち、それぞれ15分から20分間にわたり質疑を行いました。

 質問の要旨は以下の通りです(今後質問する内容も含む)。

<総務費>

1.土地開発公社について

 土地開発公社が行う事業用地の先行取得については、中長期的展望に立ち、事業の必要性を十分に精査して慎重に行い、取得した土地は可能な限り早期に事業化すること。

<児童青少年費>

1.保育所の民営委託化について

 区立保育園の民営委託にあたっては、すでに委託された3園の検証を十分に行い、今後の委託化については、保護者に対する説明時期と事業者の選定時期を明記した「ガイドライン」を作成し、これをもとに行われるべき。

2.第3子誕生祝い金

 政策目的がはっきりしない現行の「第3子誕生祝い金」は廃止し、待機児童解消や子育て支援施設の拡充等々、すべての子育て家庭を支援する事業にシフトすべき。

<都市整備費・土木費>

1.富士見池増強工事について

 武蔵関公園の富士見池増強工事をめぐり周辺住民から根強い反対運動が続いている。事業主体である東京都と公園管理者である練馬区が計画段階で住民に対する説明が全く行わなかった不作為の責任であり、公共事業を行うにあたっては計画段階で十分な説明がなされるよう強く求める。

2.電線類の地中化について

 駅周辺の商店街や歩行者・自転車の通行量の多い歩道などでは電柱が通行の大きな妨げになっており、交通安全上の問題を引き起こしている。良好な街並みの形成、安全で快適な通行空間の確保、都市防災性、歩行空間のバリアフリー等の観点から、今後の街路事業や都市計画道路事業などを行うにあたっては、電線類の地中化を原則同時施工すべき。

<教育費>

1.小中一貫教育について

 小中一貫教育校の推進にあたっては9年間にわたる一貫したカリキュラムのもとで計画的・継続的な学習指導・生活指導が確立されること。さらに、小中一貫教育のメリットを最大限に発揮できる「一体型校」の設置が検討されるべき。

2.屋外スポーツ施設の充実

 区内には野球、サッカーなど比較的広いスペースを要する屋外スポーツ施設が不足している。区が買収を決めた日本銀行石神井運動場については既存の野球場、サッカー場、テニスコートなどをそのまま生かした形で活用し、広く、平等に区民に開放されることを要望する。また、屋外スポーツ施設を補完するものとして、小中学校の施設を積極的に地域に開放すべき。

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2008年2月13日 (水)

富士見池の増強工事について

 武蔵関公園の富士見池増強工事の概要については12月18日の当ブログでご紹介しましたが、この際に出された周辺住民からの要望をもとに、東京都が当初の計画を変更し、1月30日に改めて現地にて工事説明会が行われました。

 当初の計画では、貯留槽の埋設によって25本前後の樹木が伐採されることになっていましたが、貯留槽の形状を変更し、既存のトイレを移設することで、「(都の説明では)シンボリックな木はすべて残し、伐採する樹木も7本程度」という案が新たに示されました。

 しかしながら、周辺住民の懸念は緑だけには留まらず、説明会参加者からは、「(貯留槽の上に最大で90㎝ほど盛土をすることにより)広場に傾斜ができて危険だ」「地下水に影響が出るのでは?」「工事中の通学路の確保はどうなるのか」「そもそも抜本的な対策にはならない(2800㎥の貯留槽を埋めても下流の水位は16cmしか下がらない)」「他に抜本対策の方法があるのではないか」等々の異論や疑問が噴出しました。さらに、昨日も周辺住民の有志と東京都の工事担当者の間で意見交換が行われましたが、合意には至らず、後日改めて説明会が行われることになりました(今月23日関町集会所の予定)。

 富士見池の増強工事が計画された背景には、平成17年9月の集中豪雨によって下流部の85戸が床上・床下の浸水被害を受けたということがあります。この水害を受けて、当時の練馬区議会が全会一致で「早期の対策を求める決議」を採択した経緯もあり、私自身もこの決議を重く受け止めています。

 工事に疑義を唱えている公園周辺の住民も、決して「下流部はどうなってもいい」と考えているわけではなく、この工事が抜本対策にならないことや、公園に影響を及ぼさない工事の可能性を強調しています。一方、都としては、「富士見池の増強工事を含めた複合的な対策を順次行うことによって恒久対策につなげていく」と説明していますが、工事直前まで住民に内容が知らされなかったという不信感もあって、なかなか一致点が見出せない状況です。

 都としては「集中豪雨の危険が高まる夏季までには対策を講じたい」としていますが、そのためには、住民の不信感を早く払拭し、下流部と公園周辺の住民双方が納得できる新たな案を提示することが必要だと思います。

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2008年2月 4日 (月)

青梅街道IC問題で杉並区長と面会

Photo  杉並区は、外郭環状道路「青梅街道インターチェンジ」の計画について、「区民の意向を調査した結果、全体では賛成が約6割、反対が約4割であったが、地元の善福寺地域では約8割、西荻地域では約6割近い区民がインターチェンジ設置に反対の意向を示している。区民との協働をまちづくりの基本理念とする区としては、こうした地元の区民の意向をもっとも重視する必要がある」とした上で、「みどり豊かな住宅地である善福寺地域の環境保全を重視すると、この地にインターチェンジは建設すべきではない」という方針を明確にしています。これに対し、練馬区はインターチェンジ設置の方針でいるため、同インターチェンジの都市計画案は、両側に出入り口のある一般的な構造(フル・インターチェンジ)ではなく、練馬区側(関越道方面)のみの出入り口で、杉並区側(中央道・東名道方面)には往来できないハーフ・インターチェンジで進められています。

 青梅街道インターチェンジの費用対効果を含めた有用性については練馬区議会においても疑義を唱えてきました。計画地住民の立ち退きをはじめ、換気塔設置や交通量の増加による大気汚染、アクセス道になる青梅街道の渋滞、生活道路への自動車の流入、コミュニティーの分断、工事期間中の騒音等々の影響ははかり知れません。ましてハーフ・インターということであれば、これらのデメリットはわずかな利便性というメリットをはるかにしのぎ、概算で1000億円という巨額の税金を使い、本線の建設期間を遅らせてまで行うべきとは到底考えられません。

 都市計画がハーフ・インターチェンジなら、杉並区民が立ち退きを迫られることはありませんが、ハーフとはいえインターチェンジができてしまえば、環境面での影響は避けられないため、依然として杉並区民からも計画廃止を求める声が多数上がっています。杉並区長に面会を求めたのは、そうした区民の意向を伝えるとともに、地元住民の生活と環境を守るためには、杉並区だけが設置に反対するだけでは不十分であることをあらためて確認するためでした。山田区長は経済性や環境面から判断して青梅街道インターチェンジが不要であることをあらためて明言され、練馬区との協議の必要性についても認めていただきました。

 練馬区民が杉並区長に面会を求めるという異例の内容にも関わらず、多忙な時間を割いていただき、私たちの率直な意見に耳を傾けてくださったことに心から感謝します。また、本日の会の実現のためにご尽力いただいた野上ゆきえ都議にもお礼を申し上げます。

<青梅街道インターチェンジ問題についての関連記事>

2007/12/25 青梅街道IC問題で国交省に要請

2007/6/19 本会議で質問しました

2007/2/1 練馬区が「外環」に対する意見書を提出

2006/12/12 外環道「青梅街道インターチェンジ」計画について

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2007年12月25日 (火)

青梅街道IC問題で国交省に要請

060_sp0002  25日、国土交通大臣の諮問機関である「国幹会議(国土開発幹線自動車道路建設会議)」が開催され、高速道路の建設の是非などについて審議されています。このなかで、外郭環状道路(練馬~世田谷間16km)が「予定路線」から「基本計画路線」に格上げされることが予想されていますが、これに先立ち(21日)、「外郭環状道路青梅街道インターチェンジ」の建設計画について反対の立場で国土交通省に要請を行いました。

 私は、外環道の中央道、東名道への延伸については、首都圏の慢性的渋滞緩和や大泉インターチェンジ付近の混雑緩和に一定の効果を発揮するものとして、この計画そのものに反対ではありません。しかしながら青梅街道インターチェンジについては、この建設により100戸以上の世帯が立ち退きを余儀なくされるだけでなく、換気塔の設置による大気の悪化やコミュニティーの分断、アクセス道となる周辺道路の混雑、交通安全上の問題等々が予測されています。これに対し、わずか4kmほどの関越道までの往来のみ可能で、東名道・中央道には行き来できない「ハーフ・インターチェンジ」の計画は、著しく利便性に乏しく、区民が得られるメリットよりもデメリットの方が明らかに多いという観点から、青梅街道インターチェンジの計画には反対しています。(反対の主な理由については第二回定例会で行った一般質問をご覧くださいhttp://hitoshi-tsuchiya.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_3c22.html)。

以下、「朝日新聞」12月22日朝刊記事から引用

<外環道IC反対 練馬区民が陳情-国基本計画決定控え>

東京外郭環状道路のうち、練馬区から世田谷区までの国の基本計画が25日の国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で決まる見込みなのに対し、練馬区の元関町1丁目町会は21日、青梅街道インターチェンジ設置に反対する陳情書を冬柴国土交通相に提出した。外環道は大深度地下方式で建設するとされているが、一部に地上施設が造られる。町会関係者は地元にインターと排気塔ができることで環境の悪化が予想されることや、杉並区の反対により、同インターは練馬区側のみの「ハーフインター」になることを挙げている。

 当日、国土交通省を訪れた元関町町会および計画地付近の住民の有志は、「青梅街道インター設置計画撤廃」の4042名分の署名を提出、その後衆参の議員会館を訪れ、国幹会議の委員をはじめ、約230名に対して同様の陳情を行いました。

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2007年12月18日 (火)

武蔵関公園工事説明会

 12月15日に武蔵関公園「富士見池調節池工事」の説明会が関町集会所で開かれ、参加してきました。

 平成17年9月4日の集中豪雨によって、石神井川稲荷橋(関町東2丁目、石神井台7丁目の境界)周辺の家屋85棟が床上・床下の浸水被害を受けました。同地区は従来から水害の多発地帯であったため、練馬区議会としても早期の水害対策実施を全会一致で決議し、河川の管理者である東京都に求めてきたところですが、現在、50㎜対応(1時間あたり50㎜の降雨に耐えられる対策)の河川整備を石神井川下流から順次実施している段階にあり、同地域の整備は早急には着手できないのが実情です。

 東京都としては、稲荷橋付近の緊急かつ暫定的な被害軽減対策として、武蔵関公園「富士見池」の増強工事を行う計画を進め、この度、工事の概要等に関する説明会が行われました。今回予定されている工事は、武蔵関公園の広場(鉄棒、滑り台、砂場等の遊具が設置されている場所)に約2800㎥の貯留槽を埋めて既存の池と接続し、増水時に貯留槽に水を貯めて下流に流れる水量を軽減するというものです。平成17年の集中豪雨の際には、約1万トンが氾濫したため、抜本的な対策にはなりませんが、「相当の被害軽減が図られる」というのが東京都の説明であり。今後行われる予定の各種対策工事の重要な一部であるという位置づけです。

 広場については、貯留槽を埋めた後に盛土して機能を維持させますが、問題は工事によって貴重な樹木の一部が伐採されるということです。東京都の試算では、影響を受ける樹木のうち20数本は移植が可能とのことですが、樹齢的に移植に適さないものが20数本あり、これらについては伐採せざるを得ません。説明会の場でも、「樹木を守れ」という意見が多数出され、東京都は当初の計画より予算がかかったとしても貯留槽の設計変更等により、できるだけ樹木を守る方向で検討をすることを約束しました。

 出席者の意見の大勢は災害対策のためなら工事自体はやむを得ないというものでしたが、工事の方法については、そもそも抜本的対策ではないことなどから疑問の声が多く、計画や施工業者が決まってから説明会を開くという手法にも不満が噴出しました。また、書面やスライドだけでは工事の全容がわかりにくいという意見も出され、後日、現地説明会を行い、樹木の移植・伐採箇所などを明らかにすることが決まりました。

 公共事業などにはありがちなことですが、住民への説明が「事後承諾」になることは避けなければなりません。計画がほとんど固まった段階で「このようにやります」と説明されても住民は容易に納得できるものではありません。「区民との協同のまちづくり」を進めるためには、計画段階からの区民の参加が不可欠であり、これからの公共事業を進めていく上で最も重要な点だと思います。

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2007年10月17日 (水)

幼稚園・保育所の耐震化

 本日、第3回定例会における最後の決算特別委員会が開かれ、各会派からの意見表明および平成18年度決算の採決が行われました。私たち「民主党練馬クラブ」としては、「予算執行について、さらに効率的で公平性の高い運営を求めながら、平成18年度予算の執行に大きな齟齬がなかった」として、認定すべきという結論を出しました。一部に疑問の残る点もありましたが、わが会派から、すがた誠政調会長が、これまで会派のメンバーが質問した事項をとりまとめ、行政に対して善処を求めたところです。

 さて、私は9日に教育費について質問しましたが、その中で、公益性の高い民間施設、とりわけ私立幼稚園、保育所などの耐震化について区の姿勢を質しました。

 練馬区では、区立の小中学校などの区立施設については平成23年度までに耐震化を100%達成し、民間の建築物についても平成27年度までに90%の耐震化を達成する計画が示されています。しかしながら、区立小中学校の耐震化率はいまだに6割に達しておらず、私立幼稚園については、耐震診断を行っていないところが5園あり、また、診断後に要改修とされたところが3園あったということですが、完全に実態が把握されているわけではありません。

 私が今回の質問で強調したのは、とくに私立幼稚園、保育所の震災時におけるガラスの飛散防止対策についてでした。区に確認したところ、区立の小中学校および幼稚園、保育園は強化ガラスにするなり、飛散防止フィルムを貼るなりの何らかの対策を100%行っているということですが、私立幼稚園、保育所については園によってまちまちで、対応が事業者に任されているのが実態です。私の質問に対する区の答弁によると、ガラスの飛散防止対策を行っている幼稚園は42園中28園で、全く実施していないだろうと思われる園が2園、残りの12園については一部実施ということでした。

 耐震化については一般住宅など民間の建築物についても助成制度があり、幼稚園や保育所のような公共性の高い建築物については助成率が手厚くなっていますが、ガラスの飛散防止対策に対する助成制度はありません。区内の幼稚園でいえば、区立が5園、私立が42園と圧倒的に私立の割合が高く、また、3歳から5歳までの幼児の9割近くがなんらかの保育施設に通っているという現状を考えると、耐震化やガラス対策についても義務教育と同じ枠組みで考えるべきであると考えます。区立の幼稚園、保育園では速やかな耐震化と100%のガラス対策が行われているのに、私立は事業者まかせというのでは不公平だということもいえます。そういう意味では、私立幼稚園、保育所の地震対策についてはもう一歩踏み込んだ制度が必要で、少なくともガラスの飛散防止については何らかの助成制度を創設した上で、幼稚園、保育所を含め公共的な場所については義務化すべきではないかという意見を表明したところです。

 小さな子どもたちの命と安全を守るのは大人たちの義務であり、行政の義務です。制度改正に向けて、皆様からもご協力いただければ幸いです。

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2007年9月11日 (火)

学校にクーラーは必要か

 私が所属する区議会「文教委員会」が本日開催され、継続審査中の3件と報告事項2件が審議されました。このなかで、最大の議論になったのは区民からの陳情第18号「区立小中学校のクーラー設置について」でした。陳情の要旨は「すべての子どもたちが良い環境で学び生活するために、すべての教室に一日も早くクーラーを設置してください」というものです。

 これまで、練馬区教育委員会の方針は、「地球環境や、児童生徒の健康に与える影響を総合的に勘案し、普通教室での扇風機の使用、および学校緑化による暑さ対策を基本として計画を推進する」というものです。練馬区では「みどり30推進計画」も踏まえて、学校の緑化(屋上緑化および壁面緑化等)については平成23年度までに達成させ、小学校の校庭芝生化についても、年に数校ずつ計画的に推進させる計画です。

 本日の委員会に示された資料によると、東京23区のうち、普通教室にクーラーを設置していないのは練馬区と杉並区だけで、23区全体としては明らかにクーラーを積極的に設置する方向にあり、今夏の猛暑の影響もあって、練馬区でもクーラー設置を求める声が高まっています。

 委員会の審議では、推進論と慎重論が入り乱れました。推進派の主張は、「近年の猛暑は扇風機や緑化で対策できるレベルを明らかに超えており、子どもたちが学ぶ環境を快適にするためにはクーラーの設置は急務である」というものがほとんどで、慎重論としては「冷房病など健康上の問題」や「温暖化やエネルギーなど環境面への配慮」を挙げるものが多数を占めました。

 私個人としては子どもたちの健康への影響や環境面への配慮はこの問題を考える上での重要な要素であると考えますが、今日の審議で感じたことは、行政は「みどり30」や従来の「方針」にこだわるあまりに柔軟な思考ができなくなっているのではないかということです。クーラー設置の是非については、多角的な見地からの検証が必要です。夏場の室温などのデータをとることはもちろんですが、緑化を進めて得られる効果と費用、あるいは、クーラーを設置する場合の費用とランニングコスト等々も検証されなければなりません。委員会でも「クーラーを設置した場合の電気代」についての質問がありましたが、行政は金額ベースでの試算を行っておらず、明確な回答はありませんでした。このような「まずは区の方針ありき」という姿勢では、区民が納得のいく議論はできません。

 また、普通教室だけではなく、体育館などの施設についても検討しなければなりません。練馬区の小中学校でも「道路や鉄道等からの騒音対策」、「近隣に対する音漏れ対策(音楽室)、「その他静謐な環境の確保対策(図書室、保健室、職員室、校長室、教育相談室等)」についてはクーラーが設置されていますが、体育館には設置基準がありません。学校や保護者からの話では、最近は、体育館から漏れる音が近隣からの苦情につながるケースも少なくなく、夏場でも体育館を締め切って使用せざるを得ないこともあるようです。そもそもスポーツを「静かにやれ」というのは無理な話ですし、体育館は夏休みの最も暑い最中にも使用する施設であり何らかの対策が必要だと考えます。また、体育館は災害時に非難拠点の中核となる場所であり、「もし猛暑の中で避難者が殺到したら?」ということを考えると、命にも関わる問題です。

 ちなみに、大田区では平成18年度に小中学校の普通教室等80校に設置工事を行い、約40億円、またリースで対応した足立区では平成19年度に109校、約22億円の費用がかかっています。この問題は、児童、生徒、教職員をはじめ、保護者の方にも議論に参加していただき、慎重な議論を重ねて結論を出すべきだと考えます。皆様からの率直なご意見をお待ちしています。

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2007年2月 1日 (木)

練馬区が「外環」に対する意見書を提出

 練馬区は、昨年6月に公表された「東京外かく環状道路(関越道~東名道」の都市計画案に対する意見書を東京都に提出しました。
 私は、昨年12月12日のブログにも記したとおり、大深度地下方式による外環の延伸そのものには反対ではありませんが、問題は、関町南1丁目付近に計画されてる「青梅街道インター・チェンジ」です。
 計画によれば、予定地の約120戸の世帯が立ち退きを余儀なくされます。また、20mにおよぶ「排気塔」の設置による大気汚染、アクセス道路となる青梅街道や周辺生活道路の混雑、コミュニティーの分断、交通安全上の問題や児童に与える精神的影響等々、様々な問題が指摘されています。
 青梅街道ICは「ハーフ・インターチェンジ」で計画されています。つまり、利用者は関越道への行き来はできますが、中央道、東名道へはアクセスできません。練馬区は意見書で、引き続き「フル・インターチェンジ」に計画変更することを求めていますが、その際に用地となる杉並区が反対の意向を明らかにしているため、計画変更は極めてむずかしいというのが実状です。
 
<パブリック・コメント>
 今回、意見書に加えて、「意見書に対する区民等からの意見」もあわせて公表されていますが、これを読むと、「ハーフICなら不必要」という意見が目立ちます。
 交通の利便性を考えると、青梅街道IC予定地周辺の住民は関越道よりも中央道、東名道へのアクセスを強く望んでいます。さらに上記の様々な悪影響を考慮すれば、青梅街道IC建設はメリットよりもデメリットの方が大きいということだと考えます。これに対し、練馬区の見解は「ハーフICでも区内の交通諸問題(とくに大泉IC付近の混雑緩和)に一定の効果が望まれる」としていますが、見方を変えれば、青梅街道ICがなくても、中央・東名まで延伸されるだけでも一定の効果があると考えられます。
 排気塔の設置による大気汚染を心配する声も目立ちます。練馬区は環境影響評価により、影響は少ないとの見解を示していますが、環状八号線の「地下化」における排気塔の影響も当初の予測より悪化しているとの報告もあり、区の見解を鵜呑みにすることはできません。

<要はメリデメ>
 前回の私のブログに対しても、青梅街道IC計画は「メリット、デメリットを考えると反対」というご趣旨のコメントをいただいております。立ち退きを余儀なくされる方々や、大気汚染や騒音等の影響を直接受ける付近住民の方はもちろんですが、予定地からある程度離れている区民にとっても、アクセス道路の交通渋滞や生活道路の「抜け道化」など悪影響が予測され、まして、多額の税金が投入されることを考えれば、計画がハーフICになった時点で、必要性は失われたと考えるのが妥当ではないでしょうか。
 ご意見をおまちしています。

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2007年1月18日 (木)

あきる野市の「豪華」温泉施設計画

 昼食時にテレビを何となく眺めておりましたら、テレビ朝日の情報番組で、東京都「あきる野市」が25億円もの巨費を投じて温泉宿泊施設を建設中との特集記事を報じていました。あきる野市といえば、都内26市の中で市民一人当たりの借金がもっとも多い市ですが、今回の計画も25億円のうち20億円を借金で賄うもので、市民から計画に対する大規模な反対運動も起きているようです。

 あきる野市では、年間19万人の利用者で3200万円の利益を見込んでおり、「採算はじゅうぶん取れる」と自信満々ですが、本当に大丈夫なのでしょうか。世は「温泉ブーム」で、お台場の「大江戸温泉物語」などは連日大盛況のようですが、あきる野市がある東京多摩地域では、周辺住民だけではなく都市部の利用者も当て込んで、大小50もの温泉施設が乱立しており、全国でも有数の「温泉激戦区」になっています。私も何年か前にあきる野市に隣接する桧原村の「数馬の湯」に家族で訪れたことがあります。休日ということもあってかなり賑わっていましたが、番組によれば、数馬の湯もここ数年は「どちらかというと赤字」が続いているとのこと。あきる野市の施設も、おそらく最初のうちは(逆宣伝効果もあって)繁盛するかもしれませんが、中長期的にみればやはり厳しいのではないでしょうか。

 あきる野市長は、「変な施設は作らないから大丈夫」などと、意味不明のコメントを残していましたが、おそらくは「これだけ金をかけた豪華な施設なのだから競争力がある」と言いたかったのでしょう。しかし、現代人は飽きっぽい。近隣に新しい施設ができればすぐそちらに目が向くでしょうし、そもそも「第三セクター」の施設はあまり成功したためしがありません。民間の施設なら、そろそろ収益が頭打ちということになれば、次々にアイディアを出して新たな集客方法を考えますが、経営に役所が絡むとなかなか新しいことができず、「時代遅れの施設と赤字だけが残る」という結果に陥りがちです。

 テレビ局にマイクを向けられた地元住民は、「あきる野市は都市部から20年は遅れている」。「このままでは第二の夕張市になってしまう」。「財政難でごみ収集が有料化になった」。「学校の窓ガラスが割れても1万円以上だと放置したまま」と窮状を訴えていました。学校の窓ガラスさえも直せないというのは俄かに信じ難いことですが、最低限の行政の役割も果たさずに一部の人しか望まない豪華施設を建設することは、本末転倒と言わざるを得ません。

 市長は「市の活性化のシンボルになるものを作らなければジリ貧になる」というようなことを言っていましたが、そもそも活性化のために「ハコモノ」を作るという発想自体が時代遅れです。住民はムダな「ハコモノ」をこれ以上求めてはいません。

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2006年12月12日 (火)

外環道「青梅街道インター・チェンジ」計画について

<東京外かく環状道路とは>
 東京外かく環状道路は、都心から約15km圏を環状方向に結ぶ計画の、総延長約85kmの自動車専用道路で、現在、埼玉県の三郷南IC~常磐道(三郷JC)~東北道(川口JC)~関越道(大泉JC)の33.7kmが開通しています。
 現在、大泉JCから東名道までの16kmが「大深度地下方式」で計画されていますが、新たなインター・チェンジの予定地となっている3地区(東八道路IC、青梅街道IC、目白通りIC)において様々な問題が浮上し、関地区においても青梅街道インター・チェンジの設置計画をめぐり反対運動が起きています。(「外環道・青梅街道ICに反対する住民の会」「東京外環青梅街道インターチェンジ建設に反対する会」

青梅街道インター・チェンジ(仮称)計画の概要>
 青梅街道ICは、関町南1丁目1番地(ホームピック関町店、いなげや)から上石神井駅付近までの、直線距離にして約400mの場所に計画されており、これが実行された場合には約120戸の家屋が立ち退きを迫られます。また、現在生活道路として利用されている街路の5つが分断され、地下道路の排ガスを換気するための換気所(高さ20m)が設置されるなど周辺地域にも影響が及びます。
 同地区は杉並区との境界に位置しているため、当初は杉並区側にも出入り口が予定されていましたが、付近住民の反対などによって、杉並区として「杉並区側に出入り口は必要なし」という結論を出し、一方向からしか出入りできない「ハーフ・インター・チェンジ」に計画が変更されました。つまり、現計画では、青梅街道ICから関越道への行き来はできますが、中央道、東名道には行き来できません。

<青梅街道ICは必要なのか?>
 立ち退きを迫られる120戸の世帯や、大気汚染や騒音、振動など直接的な影響が予想される計画地周辺の住民がインター・チェンジに反対するのは当然ですが、計画地から離れた住民にとっても青梅街道ICは本当に必要なのでしょうか。
 例えば、練馬区で最も西東京市よりの関町北3丁目や関町南4丁目から計画地までは直線距離で2km前後離れていますが、騒音や振動は別として、排気所による大気汚染の影響を受ける可能性は充分にあります。また、インター・チェンジができれば、青梅街道は外環道へのアクセス道路になるため、交通量の増加による住環境の悪化や、生活道路が「抜け道」として使われることによる交通安全上の問題も懸念されます。
 利便性についても、関越道へのアクセスが短縮されるという若干のメリットはあるにしても、計画地に近い関町や立野の住民にとっては、どちらかといえば東名道方面への利便性の方が重要で、「ハーフ・インター・チェンジ」になった時点で、少なくとも周辺の練馬区民にとっての受益性はほとんど失われ、デメリットの方が多いと考えるのが妥当でしょう。

<「住民エゴ」では片付けられない>
 現代社会で生活している以上、「迷惑施設」はいわば必要悪であり、「私」の利益よりも「公」の利益が優先される場合もあると思います。しかしながら、それは一部の不利益に対して圧倒的な利益がある場合であって、青梅街道ICはそれにあたるのでしょうか。
 計画に反対する住民も、外環道そのものの建設に反対しているわけではありません。建設費は1兆2千億円もの巨額が見込まれていますが、地方の高速道路計画に比べれば経済効果その他の面で外環道に有効性が認められることは事実です。
 しかしながら、大気汚染や騒音などの環境悪化に加え、ハーフ・インターという条件にもかかわらずインター設置に1千億円以上の税金が投入されるという事実、さらには今後の人口動態(人口の減少と東京一極集中の是正)や産業構造の転換(高度情報化による物流の合理化)など様々な点を考慮すれば、「住民エゴ」で片付けられる問題ではありません。
 また、青梅街道ICによって、大泉JC周辺および環状8号線の渋滞が解消されるという「効果」がいわれていますが、青梅街道ICがなくても、関越~中央~東名というネットワークが完成すれば、相当の渋滞解消効果が達成されると考えられます。

<杉並区の決断>
 杉並区は「青梅街道インターチェンジに関わる杉並区の方針」のなかで、「みどり豊かな住宅地である善福寺地域の環境保全を重視すると、この地にインターチェンジは建設すべきではない」という考え方を明確にし、「計画に反対する8つの理由」を明記しています。
 その中で、6項目は以下のように書かれています。「区民の意向を調査した結果、全体では賛成が約6割、反対が約4割であったが、地元の善福寺地域では約8割、西荻地域では約6割近い区民がインターチェンジ設置に反対の意向を示している。区民との協働をまちづくりを基本理念とする区としては、こうした地元の区民の意向をもっとも重視する必要がある。」
 国・都道府県・市区町村の役割分担のなかで、このような姿勢こそが「最後の砦」として住民の安心・安全を守るべき基礎自治体に求められていると思います。

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2006年12月 4日 (月)

「談合」をなくすために

 福島県知事の収賄、和歌山県の官製談合で知事が逮捕された事件に続き、宮崎県の官製談合で出納長らが逮捕されたことを受け、昨日(3日)宮崎県知事が辞職を表明しました。

<そもそも「談合」とは>

 そもそも公共事業をめぐる「談合」は、なぜ後を絶たないのでしょう。都道府県や市町村などの自治体が公共事業を発注する際には、通常「入札」が行われますが、その際、自治体は「予定価格」を公示し、この価格に対して最も安い額で入札した業者が事業を受注することになっています。例えば、練馬区が区道の改良工事を1000万円で発注したとして、A社が900万円、B社が800万円、C社が700万円で入札すれば、C社がこの工事を受注するわけです。もちろん、競争入札ですから、いくらで入札したかは本来秘密のはずですが、あらかじめ3社が話し合って受注する会社を決めておくのが「談合」です。この場合、A社が990万円、B社が985万円、C社が980万円というように、予定価格にできるだけ近い額で工事を受注できるようにするわけで、C社はより多くの利益を得ることができ、そのかわりに、他の工事は他社にまわすとういうように、同業者が共栄共存を図るために「談合」は行われてきました。ちなみに、こうした過程に何らかのかたちで役所が関与しているのが「官製談合」です。

 もちろん「談合」は違法ですし、これまでにも多くの事件が摘発されてきましたが、公共事業の減少など土木建設業者にとって厳しい時代の到来で、生き残るためのいわば「必要悪」として談合は根強く残っていました。今年1月の独占禁止法改正で談合規制は一層強化されましたが、それでも今回のような事件が後を絶たないのが実態です。

<談合の温床となる「指名競争入札」>

 公共事業の入札方法には指名競争入札と一般競争入札がありますが、指名競争入札はあらかじめ発注者(自治体等)が入札業者を指名する方法で、指名されなかった業者は入札に参加できません。一方、一般競争入札は原則としてオープンで、自由に入札に参加することができます。指名競争入札の場合は、入札する会社があらかじめわかっているわけですから、談合が行われやすくなるのは当然です。

 もちろん、一般競争入札でも談合が行われる可能性はゼロではありませんが、「NO」と言う会社が1社でもあれば談合は成立しないのですから、公共事業はすべて一般競争入札にすべきです。これに対し役所側は、業者の能力が一定水準を超えていなければ事業を任せられないので指名競争入札もやむを得ないといいますが、業者の能力は入札完了後でも精査できるわけで、指名入札をやめない理由にはなりません。すべての公共事業を一般競争入札で適正に行えば、公共事業の総額を現行の7割から8割にできるという試算もあり、国も地方も多くの借金を抱える現状にあって、必要な公共事業を必要な額で行うようにすることは急務です。

<産業構造の転換を>

 前述したように、土木建設業者の業績が厳しい背景には公共事業の減少もありますが、地方も含めて国内のインフラ整備が一段落し、国民のニーズが「ハード」から「ソフト」に変わってきたことが最大の理由だと思います。土木建設業者はピーク時の60万社から50万社に減ったそうですが、それでも多すぎるといわれており、産業構造の転換がなされなければ、談合がなくならないばかりか、潰れる会社がますます増えてしまいます。

 自由競争の世にあって会社が倒産するのも「自己責任」といってしまえばそれまでですが、会社が倒産し路頭に迷う人が増えれば、むしろ社会的コストは増大してしまいます。いま、土木建設業者のなかには、これまでのノウハウを応用して、建築廃材などを活用したバイオマス・エネルギーやバイオ・プラスチックの開発等々、「エコ産業」に事業展開する会社が増えています。政府や自治体は、このような事業展開を積極的に支援すべきですし、また、職を失った人たちへの対策(職業訓練やその間の生活保障の充実など)も強化すべきです。

<監視体制の強化を>

 知事や市長など自治体の長は行政の責任を一手に担っているという意味で、その権限は絶大です。ある意味で、議院内閣制における総理大臣よりも、権力が集中しているといえます。つまりは首長の「天の声」ひとつで行政が大きく変わるわけで、私たちは慎重に首長を選ばなければならないと思います。また、首長には収賄などの誘惑を断ち切る正義が求められますが、私たち住民も、不正を許さず、血税がムダに使われないように監視を強化しなければなりません。そのためには住民の代表たる「議会」の強化が不可欠です。多くの自治体に見られるように与野党「相乗り」で、口をあけて「おこぼれ」を待っているようでは行政のチェック機関としての議会の役割は全く果たせません。議会内のイエス・マンを優先して公共事業を振り分けるような首長には今すぐ辞めてもらわなければなりませんが、同時に単なる「追認機関」でしかない議会は直ちに解散すべきです。

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2006年8月31日 (木)

子どもがいれば買い物を優遇?

 昨日(8/30)の朝日新聞朝刊に「子どもがいれば買い物を優遇-内閣府来年度モデル事業」という記事が載っていました。<以下記事からの抜粋>内閣府は少子化対策の一環として、子育て世代が買い物の際に割引など特典が受けられる制度の全国展開を目指し、来年度に大都市部でモデル事業を始める方針を決めた。
 モデル事業は、石川県や奈良県などで先行的に実施されている事業を参考に行う。石川県の「プレミアム・パスポート事業」は18歳未満の子どもが3人以上いる世帯が申請してパスポートを受け取り、協賛する飲食店やスーパーで提示すると割引などの特典が受けられる仕組み--。

<石川県の取り組み>
 ということで、早速石川県の担当部署に問い合わせてみました。
 石川県では今年1月からプレミアム・パスポート事業を開始し、当初は協賛企業の募集、広報、運営事務(パスポートの発行など)を行ってきましたが、今年度(4月)からは県の商工会議所などを中心とした「子育てにやさしい企業推進協議会」に運営主体を移し、県が事務をサポートする形で運営されているとのことです。
 石川県内の世帯数は約44万、このうち事業の対象となるのは約1万7000世帯(約4%)で、現在までパスポート申請者は1万3500世帯、協賛する店舗は約1200ということでした。
 割引率は店舗によってまちまちで、3%、5%、なかには30%割引する店舗もあるとのことですが、割引額については県の税金は一切投入されていないということでした。

<内閣府の見解>
 内閣府にも聞いてみました。
 朝日新聞の記事には「内閣府はモデル事業の実績を踏まえ、統一の基準をつくる。国が企業への協力を要請し、市町村が申請受け付けやカード発行などを行う」とありますが、内閣府は、「あくまでもモデル事業であり、現時点で画一的な基準を設けたり、国が企業に協力要請をすることはない」としています。
 内閣府は来年度の概算要求に7200万円を提示していますが、この費用はモデル事業を推進するための会議設置費、広報費、事務費等々に当てる予定だそうです。
 内閣府としても割引額を税金で補填するつもりはなく、運営も民間団体(商工会やNPO)を主体として、運営費についても協賛金等で全額まかなうのが理想ということです。

<少子化対策になるのか?>
 この記事を読んだときにまず思ったのは、地域振興券でした。景気浮揚と地域商店街の振興を目的に1999年に実施されましたが、当初から「バラマキ」との批判が強く、単なる「カンフル剤」としての効果さえ疑問視されました。
 今回のモデル事業で、割引額に税金を投入していないことだけは評価できますが、はたして「少子化対策」につながるのでしょうか。練馬区では今年4月から「第3子誕生祝金制度」がはじまり、第3子以降の子どもを出産すると20万円が支給されることになりましたが、これとて少子化対策や本当の意味での「子育て支援」につながるかは甚だ疑問です。
 少子化の原因は様々です。経済を含めた将来への不安、育児休業制度や夫の「働き方」の問題、住宅事情、子育て支援施設の不足、核家族化やライフスタイルの変化等々。国が主体になって行う事業なら、このような本質的な問題にこそ着手してもらいたいのです。
 この事業が少子化対策や子育て支援に名を借りた「地域振興策」だとしても、費用対効果が見合うならあえて批判はしません。ただ、第3子からという基準はどこにあるのでしょうか、将来的に対象を拡大した場合には割引率を子どもの数によって変えるのでしょうか、そんな煩雑な事務を商店ができるのでしょうか。
 役所というところは事業をはじめるより、やめるほうが大変です。内閣府がいうように、財政的なことを含めて民間の自主運営でできるようになればいいのですが、広報費やら事務費やらをいつまでも税金で賄うことにならないでしょうか。
 以上のような疑問点に明確な回答がない限り、この事業に賛成する気持ちにはなれません。

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2006年8月 6日 (日)

地方分権時代にふさわしい練馬区政を

 戦後の日本は、中央集権-大量消費-業界・団体優先をキーワードに敗戦の焼け野原から復活を果たしましたが、いま、政官業の癒着、環境悪化、格差拡大など、社会のいろいろなところで歪が生じています。これを地方分権-循環・リサイクル-生活者優先に変えようというのが、私たちの考える地方分権です。
 これまでの基礎自治体(市区町村)は、3割自治、下請け行政などと呼ばれるように、自主財源や権限が不充分で、国や都道府県からの補助金によって多くの事業を行ってきました。補助金は特定の事業に対して交付されるもので、つまり「使い道が決まった」お金です。もちろん補助金は自治体から都道府県や国への要望によって決められるのですが、政治家の口利きなど政官業癒着の温床になったり、財政が硬直化し、事業の必要性が低下しても一度はじめてしまうとなかなか見直せないなどの欠点があります。

<練馬区の自主財源は3割>
 下のグラフは、練馬区の平成18年度当初予算(歳入)を示したものです。
 これをみると練馬区の自主財源である「特別区税」は約576億円で、歳入総額約1905億円の約3割でしかなく、歳入の多くを「特別区交付金」や「国庫支出金」「都支出金」など調整金や補助金に頼っていることがわかります。歳入のなかで最も多い特別区交付金は、23区が全体で大都市を形成していることから、各区が一定水準のサービスを行えるよう、財政力に応じて都から交付されるお金です。その財源は固定資産税、特別区民税の法人分、土地保有税で、消防や上下水道、都市計画など都が行っている事務の経費として48%を都に留保し、52%を区の固有財源として交付されています(市においてこれらの事業は固有事務)。

練馬区の歳入(平成18年度当初予算) 
<区が政策的に使える投資的経費は1割弱>
 特別区交付金はいわゆる補助金とは違い、使い道が決められたいわゆる「ひも付き」予算ではありません、また国庫支出金などの補助金も、地方交付税交付金など「ひも付き」でないものもありますから、練馬区が実質的に3割自治ということではありません。しかし、区が予算面で国や都に依存し、コスト意識が低下するという弊害は否めません。
 さらに、下のグラフのとおり、練馬区の財政を歳出面(性質別)でみると、人件費(約494億円)、扶助費(約439億円)、公債費(約126億円)など「義務的経費」と、物件費(約312億円)、その他(約366億円など「その他の経費」が全体の9割以上を占め、各年ごとに政策的に使える投資的経費は約167億円で、予算全体の1割にもなりません。

<さらなる税財源、権限の移譲を>
 このような財政難は景気の長期低迷による「税収減」や「三位一体改革」による補助金削減などの影響も大ですが、ある程度景気が回復したとしても、これからの少子・高齢化時代にあってはますます区の財政が厳しくなることが見込まれます。少ない財源のなかで新しい住民ニーズに対応できる区政を行うには、まず事務の効率化と職員の生産性・コスト意識の向上によって、人件費や事務費などの義務的経費を削減することからはじめなければなりません。また、議員の定数や歳費など諸費用についても、適正水準について徹底的に議論し、見直すべきところは直ちに見直さなければなりません。
 また、税金が本当に区民が必要とするところに使われているかということについても徹底的に調査すべきです。練馬区においては道路、上下水道などインフラと、公共施設等々のいわゆる「ハコモノ」はかなり整備が進みましたし、公園や緑地、農地などの緑も残していかなければなりません。今後練馬区の事業は子育て・教育、介護、環境保全、リサイクル、防災、防犯等「保全型」が優先されるべきで、道路や施設建設などの「開発型」の事業を行う際には、費用対効果を充分に考慮し、関係住民の意思を尊重して行われなければなりません。
 地方分権一括法(2000年施行)や平成の市町村大合併等によって、わが国の地方分権は新たな局面に入っています。しかしながら、既得権を手放したくない政治家や中央官僚の抵抗で、分権-循環-生活者優先の新しい時代に適応した権限移譲はいまだに行われてはいません。国には国にふさわしい、都道府県には広域行政にふさわしい仕事をしてもらい、基礎自治体は地域に密着したきめ細かい視点で仕事をするために、国から都道府県に、さらに都道府県から市区町村に税財源や権限の思い切った移譲が必要です。


練馬区の歳出-目的別(平成18年度当初予算)練馬の歳出-性質別(平成18年度当初予算)

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2006年7月20日 (木)

公共事業の功罪

 豪雨の被害はますます拡大し、今日の時点で20人を超える死者、行方不明者がでてしまいました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、行方不明者の早期発見を祈るばかりです。
 私が秘書として仕事をしてきた新潟6区(上越市、糸魚川市、十日町市など)は災害多発地帯で、特に海岸線の高波や中山間地の地すべりなどは、程度の差こそあれ頻繁に発生していたため、災害対策のための公共事業は恒常的に行われています。もちろん、住民の生命財産を守るための事業ですからやむを得ませんが、波消しのために設置されるテトラポットや、地すべり防止のために山をコンクリートで覆うような工事は、景観を損ねるだけでなく、生態系を歪め、自然を破壊します。
 考えてみれば、高波の原因となる海岸侵食はダム工事や河川の護岸工事によって海に土砂が流れてこなくなったからであり、地すべりにしても、森が荒れたり、中山間地の農業放棄地が増えたことなどが原因で、自ら招いた人災という面もあります。
 災害対策のための公共事業は、100年とか200年に1度の大災害を想定して行われるとされていますが、04年の新潟大水害や昨日の天竜川の堤防決壊などをみると、公共工事のやり方がずさんなのか、100年に1度のはずの災害が頻発しているのか疑問がわきます。
 国民の生命財産を守るための事業は行政が責任をもって行われなければなりませんが、懸念されるのは、かつて計画あるいは実行された諫早湾干拓や長良川河口堰のような無駄な公共事業が行われたり、災害対策に名を借りた利権漁りや政官業の癒着が再浮上することです。
 これだけ豪雨が頻発するのは、もはや温暖化による海面温度の上昇が一因であるとしか考えられず、これを止められるのは人間だけです。自然災害と公共事業のいたちごっこにならないよう、自然と調和する施策が必要です。

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