公共事業

2009年12月22日 (火)

石神井公園駅を視察

 来年2月7日に上り線の高架化が実現する西武池袋線、石神井公園駅を視察してきました。

 現在、西武池袋線では、練馬高野台駅から大泉学園駅までの連続立体交差事業が進められています。事業延長は約2.4㎞(練馬高野台~石神井公園1.2㎞、石神井公園~大泉学園1.2㎞)、事業費は約360億円で、複々線化事業を含む総事業費は約474億円、事業期間は平成19年度から26年度までとなっています。

 このうち1期工事にあたる、練馬高野台から石神井公園までは、昨年9月に「仮線化」が完了し、現在、上り線高架切替が行われており、その後、下り線の高架切替、複々線化、側道工事と続き、平成23年度末(平成24年3月)の石神井公園駅舎完成で完了し、立体化による踏切解消は、それより早い段階に達成される予定です。

 まず、上り線の高架が完了(平成22年2月)することによって、同区間の6つの踏切の遮断時間が約3割減少し、とくに渋滞の著しい石神井公園駅西側の富士街道については、現在、ピークの遮断時間が51分となっていましたが、35分前後まで緩和されることになり、上下線ともに完成する23年度末には同区間から踏切がなくなります。

P1020448 P1020445  今回の連続立体交差化の「顔」となる、石神井公園駅舎については、小中学生を対象に実施したデザインアイディア画コンテストやオープンハウスでの意見が元になっており、ホームの屋根は自然光の入る材料を一部に使用し、雨の吹き込み防止、ならびに周辺の環境に配慮した形状になっているということです(住民から区に陳情のあった防音についても配慮されています)。また、各ホーム上下方向のエレベーター・エスカレーターを設置し、バリアフリー化を図り、階段やエスカレーターの壁からホーム端部までを2m以上確保し、車いすでも利用しやすいようになっています。さらに、駅舎下には開口部を設け、北口交通広場と南口交通広場が往来できるような設計になっており、街の一体化にも寄与しています(連続立体交差事業の詳細についてはこちらをご覧くださいhttp://www.seibu-group.co.jp/railways/kouhou/shakujii-koen/index.html)。

 鉄道の連続立体交差化は、踏切での交通渋滞の解消、鉄道によって分断されている街の一体化、周辺道路の安全確保等々、非常に優先度の高い事業と考えられます。この事業によって、区内の池袋線の立体化は完成の目処が立ちましたが、残念ながら、西武新宿線については、事業化にはほど遠いというのが実態です。

 都内の鉄道立体化については、平成16年に東京都が示した「踏切対策基本方針」に、20区間が「鉄道立体化の検討対象区間」として抽出されています。このうち、西武新宿線の立体化については「中井~野方駅付近」「野方~井荻駅付近」「井荻~東伏見駅付近」「田無~花小金井駅付近」「東村山駅付近」が検討対象区間に挙げられており、「中井~野方駅付近」については、国が新規着工準備採択を行い、立体化の検討や国費による調査が認められていますが、ここですら具体的な事業化の目処は立っていません。

 練馬区に関係する「井荻~東伏見駅付近」については、「野方~井荻駅付近」とともに、平成20年6月に「事業候補区間」という位置づけ(都議会における建設局答弁)になっていますが、拘束力を持つものではなく、実質的には「中井~野方」よりも遅れている状況です。

 私の地元である武蔵関駅周辺では、来年3月の「まちづくり協議会」の設置に向けた勉強会が先日開催され、鉄道の立体化も大きなテーマの一つになっています。まだまだ端緒についたばかりですが、皆様のご意見をお聞きしながら、国や都とも連携して、将来のより良いまちづくりのために努めていきたいと思います。

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2009年11月 9日 (月)

外環ウォーク

 関越道(練馬区大泉)から東名道(世田谷区宇奈根)までの16㎞におよぶ東京外かく環状道路(外環道)延伸計画は、今年4月の国土幹線自動車道建設会議(国幹会議)で事業化が決められたものの、大深度地下方式の計画には地下水に与える影響やインターチェンジ・ジャンクション付近の大気汚染、住民の立ち退き等々、数々の未解決の問題を抱えています。

 総事業費1兆2820億円とされる同計画については、前政権下で決められた補正予算71億円のうち測量・設計費を除く9割以上が執行停止となりました。この際、様々な問題を抱える外環道延伸計画を再検証するという観点から、計画賛成派、反対派を問わず、計画予定地を実際に見てみようというのが「外環ウォーク」の狙いです。

 11月8日に行われた「外環ウォーク練馬・関町編」では、石神井公園を起点に、青梅街道インターチェンジ予定地までを歩きました。以下に当日の行程を記しますが、説明については、当日実行委員会から配布された資料を引用させていただきました。

1.石神井公園ボート乗り場/三宝寺池と石神井池を中心に構成されており、豊かな自然と武蔵野の面影が強く残る公園。多くの水鳥が生息し、春から夏は池で巣作りをするカルガモ・カイツブリなどの親子、冬には渡り鳥のカモの群れなどが見られる。

P1020333_22.三宝寺池/ 武蔵野三大湧水地のひとつで、江戸時代にはいかなる日照りにも涸れないといわれ、真冬でも凍らない不凍池として知られていた。豊富な湧水も環境の変化により現在は井戸から地下水を汲み上げている。中の島にある群落は国の天然記念物に指定されているが、氷河期から残っているミツガシワをはじめ、当時約50種あった植物も水環境の変化で減ってきている。この池の西側に、外環道の大深度地下トンネルが通ることになっており、地下水のさらなる枯渇、汚染、動植物への影響が危惧されている。

P10203383.石神井台みどり地域集会所/ 大深度に直径16mのトンネルが2本通り、さらに東京都の事業として地上にも幅40mの「外環の2」が集会場のすぐ西側に計画されている。外環の2は既存道路の拡幅ではなく、住宅街を突っ切る全く新しい道路計画である。

P1020340 4.石神井2丁目畑前/外環道の計画予定地が一望できる場所。仮に外環の2が計画通り行われれば、約1000軒の住宅が立ち退きとなる。

P1020343 5.石神井台緑地(石神井川)/外環道本線は大深度のまま中央高速ジャンクション方面に直進するが、新たに2本、青梅街道インターチェンジにつながるトンネルは石神井川を越えたところから千川通りまで掘られることになっている。

P1020345 6.上石神井駅南口広場/40年以上にわたり外環道の計画が凍結された結果、計画線上にある建物は現在も建築制限を受けており一定以上のものは建てられない。駅前広場から西側に見える高いビルまでがその範囲であり、外環の2の予定地でもある。

7.排気塔予定地(千川通り立野橋交差点南側)/千川上水は暗渠になっているので、トンネルがその下を通り抜けたところからインターチェンジの開削が始まる。ここに高さ20mの換気塔が建設されることになっており、半径1㎞に排気ガスが降り注ぐと考えられる。

P1020346 8.練馬土地開発公社の更地/生活再建支援予算の枠で買い取られたインターチェンジの予定地。ここに建設されるインターチェンジの開削部分は幅60mにもなる。

P1020349 9.青梅街道インターチェンジ出入り口予定地付近/約160mのインターチェンジ出入り口で、青梅街道のけやきが数十本伐採される。街は分断され、深刻な大気汚染が懸念される。杉並区側は、区長が環境悪化を理由に反対を表明したことにより、インターチェンジは設置せず、練馬区側のみ建設される予定。したがって、関越方面のみの出入り口で中央道・東名道方面へのアクセスはできない。このインター建設だけで1000億円の建設費が見込まれている。

 以前から主張している通り、私自身は青梅街道インターチェンジ計画には反対です。確かに、外環道が中央道・東名道まで延伸されれば、首都高速など都心部への車の流入が抑制され、環状8号線、大泉ジャンクション付近の渋滞緩和につながるかもしれませんが、これらの効果は東名道までの延伸によってほぼ達成されるのであって、青梅街道ICの効果は極めて限定的です。にもかかわらず、わずか5㎞ほどの関越道のみのアクセスのために1000億円もの巨費を投じて、大気汚染や地域コミュニティーの分断、100世帯もの立ち退きなどという大きな犠牲を強いることに大きな疑問を感じるからです。

 民主党は、「政治とは政策や予算の優先順位をつけることであり、新しい優先順位に基づいてすべての予算を組み替え、子育て・教育、年金・医療、雇用・経済などに集中的に税金を使う」としています。国が多額の借金を抱える中、1mで8000万円とも1億円ともいわれる外環道本線についても、新政権の施策として正しいのかどうか、一度立ち止まって考えてみるべきではないでしょうか。

 日本は人口減少時代に入り、都内の交通量も減少が予測されています。大深度地下方式の外環道が及ぼす環境への影響についても、納得できる説明がされているとはいえません。様々な条件を考えると、外環道は「不用」とは言い切れないにしても、介護や医療、子育て、雇用など優先すべき課題がたくさんあり、これらに比べれば外環道は「不急」であることは明白であると思われます。

 それでも外環道の優先度が高いとするのであれば、新政権として納得のいく説明をすべきであり、なし崩し的に事業説明会や用地交渉が行われることがあってはありません。また、青梅街道インターチェンジについては、その必要性の是非が地元住民と自治体との間で話し合われている最中であり、新政権としてもこれを尊重し、白紙の状態から改めて必要性を全党的に検証すべきです。

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2009年6月26日 (金)

日銀石神井運動場を視察

 日本銀行石神井運動場は、石神井公園の北側に位置し、貴重な自然を擁する「三宝池沼沢植物群落」の湧水の涵養地です。4.7ヘクタールもの広大な土地で、長く日銀の運動場として使われてきましたが、1975年頃から野球場、テニスコートなど一部施設が区民に開放されていました。99年に日銀が保養所・運動場の全廃方針を打ち出したことをきっかけに買収計画が浮上、昨年2月に練馬区が施設の所得を発表し、2011年度の整備着手を目指して、現在、基本計画・基本設計が行われています。今回の視察は、運動場周辺の住民が「地域の貴重な財産となる施設を実際に見てみたい」という希望が私どもの会派に寄せられたことをきっかけに実現したもので、会派のメンバー5名とともに10数名の住民が参加しました。

P1020060 P1020069 P1020058 P1020053 P1020066 P1020051_2  運動場の施設には、野球場、サッカー場、テニスコート(7面)、屋外プール、クラブハウス、体育館などがあります。それぞれ手入れが行き届いている印象でしたが、体育館や屋外プールなど利用頻度が少なく、老朽化が目立つ部分もありました。87年に建てられたというクラブハウスは、手入れが行き届いていて、耐震面の問題もなく、まだまだ使えそうですが、公共施設として整備する場合には、バリアフリー化などクリアしなければならない問題もあるようです。

 今回の用地取得には100億円程度が見込まれており、財政的に都からの援助が不可欠です。補助金を得るためには、都市公園法上の公園として整備する必要がありますが、そのためには、運動施設50%以下、教養施設10%以下、公園施設として設けられる建築物(管理棟など)2%以下にそれぞれ抑えるなどの要件があるため、今後、様々な角度からの検討が必要です。

 練馬区は、この施設を「区民の多様なレクリエーションの場にしたい」として、土地・施設の活用方法について検討していますが、大きく分けて、①建物を含めできるだけ現状の施設を活用する、②現状の建物を解体し新たな公園として整備する2つの方法があると思われます。すでに区民からは、テニスコートの増設など施設整備についての様々な要望が寄せられているようですが、個人的には、スポーツ施設が決定的に不足している練馬区の現状や、公園施設としては近くに石神井公園があること、また、改修を加えれば現状の施設に十分利用価値があることなどを考慮し、可能な限り現状の施設を残した上で、「スポーツ公園施設」として整備するのがベストと考えます。

 広大な敷地、豊かな緑、利用価値の高い建物、どれを取ってもすばらしいというのが視察を終えての感想です。区の貴重な財産として末永く後世に残せる施設にするために、広く区民の声を聞きながら、利点を最大限に活かした整備が望まれます。

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2009年6月 3日 (水)

外環道について質問

 練馬区議会第2回定例会3日目、私どもの会派「民主党練馬クラブ」を代表し、倉田れいか議員が一般質問を行いました。質問の内容は、1.区長の基本姿勢について、2.区民との協働について、3.外環道について、4.地産池消について、5.受動喫煙防止および歩行喫煙禁止について、6.フリースクールについて、7.若者健診についての7項目にわたります。倉田議員をはじめ、5人の会派のメンバーがそれぞれアイディアを出し合い、意見交換をするなかで修正を重ねながら25分間の質問にまとめました。今回は私が文書責任者をつとめた「外環道について」の質問と、これに対する答弁を掲載します。

<質問-倉田議員>

 区民との協働の2つ目は、東京外かく環状道路の延伸計画についてです。このような国や東京都が所管する事業でも、区内に大きな影響を及ぼす場合、練馬区行政は、特段の配慮をもって、区民との協働を実践すべきであると考えます。これまでの経緯を改めて振り返りますと、国策とは言え、練馬区の意見を訴える場として、①沿線区市長意見交換会、②地域課題検討会がありました。これらに向けて練馬区がどのような区民との協働を目指し、実践してきたのかお考えをお伺いいたします。

 いわゆる国幹会議が427日に開催され、当該延伸部分が整備計画路線に格上げされた大前提の一つは、423日に行われた沿線区市長意見交換会における「対応の方針」の正式承認です。そして、この「対応の方針」は、環境対策やまちづくりなど、各地域の課題を整理するため、「沿線の区市において開催された地域課題検討会やオープンハウスなどの意見が元になっている」としています。

 しかしながら、大泉ジャンクション周辺地域における地域課題検討会で行政と住民が一致をみたとは言い難く、さらに青梅街道インターチェンジ周辺地域では、対応の方針の決定にあたって必須とされてきた地域課題検討会は、一度も開催されていません。このような区内の状況を考えれば、練馬区としては「対応の方針」を承認することは時期尚早であると明確に主張すべきでしたが、報告書を見る限りそのような形跡はありません。こうした区の対応は、住民との信頼関係を失墜させ、「区民との協働」の理念からもかけ離れたものと言わざるを得ません。なぜ、反対意見が少なからずある状況を意見として述べなかったのか理由をお示しいただくとともに、「対応の方針(案)」についてどのような見解を示されたかについてお聞きします。

 また、沿線地域における今後の話し合いのあり方についてですが、整備路線への格上げは実質的な事業化であり、今後・測量・設計・用地取得等々が動き出すことを意味しています。しかしながら、換気塔・大気汚染・湧水の消失・地下水への影響・地盤沈下・コミュニティーの分断等々、練馬区内では多くの未解決の問題を抱えており、事業化を受け入れる環境が整ったとは到底いえません。これらの課題について区民の十分な理解が得られるまでは、事業化を前提とした説明会や用地交渉などは行うべきではないと考えます。ご所見をお伺いします。

 また、国土交通省および東京都は、この度の国幹会議の決定を受けて、沿線地域における地域課題検討会を打ち切る方針のようですが、打ち切らないよう強く要望すると共に、もし開催されない場合は、練馬区独自にでも、住民との意見交換の場を積極的に設けるべきです。区のご所見をお伺いいたします。

 さらに、青梅街道IC周辺地域においては、区長所信でも『今後も地域との話し合いの継続が重要』との認識を示されていますが、この地域では、地域課題検討会すら行われていないことを考慮して、まず、インターチェンジの必要性の有無を前提とした話し合いが必要であると考えますが、区のお考えをお聞かせください。

<答弁-都市整備部長>

 東京外郭環状道路についてであります。

 沿線区市長意見交換会や地域課題検討会における区民との協働の考え方についてであります。意見交換会は、外環が沿線地域に与える影響やまちづくりの考え方などについて、区市長の意見を聞く場として国や都が設置したものであり、区民や区議会の意見などを踏まえて区の見解を示してまいりました。

 また、地域課題検討会は、外環の整備に伴う懸念や課題などについて、地域の方々自らが話し合いまとめていくことを目的として、国と都と区が設置したものであります。この検討会は行政と住民との意見の一致を目指すものではありませんが、話し合われた内容は「対応の方針」へ反映されております。この「対応の方針」は、地域課題検討会のみならず、オープンハウスなどでの意見を踏まえて、国と都がとりまとめたものであります。

 次に「対応の方針(案)」に対する区の見解についてでありますが、区市長意見交換会において、地域分断や換気所による大気質への影響に加え、インターチェンジ設置や整備に対する区民の不安があることを表明いたしました。区としては、これらを払拭するためにも、「対応の方針」にもとづく具体的な対策が重要であると考えており、その実施を要望しているところであります。また、区の要望項目を含めた課題への対策については、実施主体や時期を明らかにしていることから、これまでよりも一歩前進したものとして、国や都の姿勢を評価したところであります。

 次に、説明会や用地交渉についてでありますが、外環整備に伴う課題の解決や生活再建を含めた地元区民の不安の解消には、説明会や個別相談等を通じて、地元区民に事業内容や具体的な対策に関する正確な情報を理解してもらうことが重要であると考えております。

 次に、今後の住民との意見交換についてでありますが、区といたしましては、事業実施の段階においても、地域の課題に対して住民の意見を聞くPIを実施していくことが重要であると考えております。このため、様々な課題の解決には、テーマ毎に区民や専門家などの意見を聞きながら詳しい検討を実施するよう国や都に要望しており、今後はその実現に向けて取り組んでまいります。

 次に、青梅街道インターチェンジ周辺地域における地元区民の話し合いについてでありますが、インターチェンジの設置や整備に伴う地元住民の不安を解消するためには、今後も話し合いをしていくことが重要であります。区といたしましては、国と都に対して、外環の整備のみならず、地域の将来像を地元区民と共有し、建設的な話し合いが一日も早く実現するよう、丁寧な対応を要望しております。

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2009年4月28日 (火)

拙速な外環道の事業化

 高速道路の建設計画を審議する「国土開発幹線自動車道建設会議」(国幹会議)が、港区のホテルオークラで27日に開催され、東京外かく環状道路(外環道)練馬・世田谷間を含む4路線が着工の前提となる整備計画路線に格上げされました。

P1010958  国幹会議に先立ち、外環道延伸計画沿線7区市の住民が集まり、国土交通省前で抗議集会を行うとともに、沿線の区議・市議64名が署名した「東京外かく環状道路(外環道)整備計画格上げを行わないことを求める要望書」を国土交通大臣に提出、住民との十分な合意が得られていない現段階での「格上げ」を行わぬよう求めました。さらに直後に行われた記者会見では、沿線住民それぞれの立場から、地下水枯渇や大気汚染など様々な外環道計画に纏わる問題点が示されました。

P1010960  国幹会議までの経緯は、異常なほど拙速なものでした。23日に沿線区市長意見交換会が開催され、東京外かく環状道路「対応の方針(案)」の(案)が取り外されて「対応の方針」になり、翌24日に国幹会議が突然招集され、27日の国幹会議では実質的な事業化が決定しました。沿線区市長意見交換会は当初27日に予定されていたものが急遽前倒しになったとされており、これが事実だとすれば、明らかに平成21年度年度補正予算案の国会提出をにらんだ動きと考えられ、「無理やり感」が否めません。

 そもそも、1月19日に国交省・東京都から示された外環道「対応の方針(素案)」に対しては、沿線住民から強い反発がありました。外環道建設計画の問題点を話し合うために沿線各地で行われている地域課題検討会では、十分に住民の理解・納得が得られているとは言えず、青梅街道インターチェンジ周辺地域においてはいまだ地域課題検討会は開かれていません。

 青梅街道IC計画地にあたる元関町1丁目町会は、対応の方針(素案)から、青梅街道IC部分の記述を削除するよう求める陳情書、請願書を練馬区と衆参両院に提出しています。これらを無視するかたちで、対応の方針が承認されたことは、「青梅街道ICの必要性の是非から話し合う」とした住民との約束を反故にするもので到底認められないばかりか、国幹会議で事実上の事業化がされたことは、計画段階での地域課題検討会が行われていないという点において、手続き上の重大な瑕疵があると言わざるを得ません。

 国幹会議の場でも、準備期間がないままに拙速に会議が開かれたことや、B/C(費用対効果)分析や交通需要推計が会議の当日に示されたことなどについて、委員から不満の声が続出しました。外環道についても、住民の納得が得られていないことが指摘されたほか、今後交通需要が減少していくなかで、総額1兆6000億円(今回の国幹会議の試算では1兆2820億円)ともいわれる巨額の建設費を投じる意味合いや地方とのバランスの点でも疑問の声があがりました。

 何よりも問題なのは、国幹会議が完全に形骸化していることです。多くの委員が指摘したように、国幹会議は高速道路の必要性を「議論」する場ではなく、政府が決めた方針を「追認」するだけの機能しか果たしていません。昨日の会議でも、基本計画を整備計画にする4区間と二車線から四車線化を目指す6区間のあわせて10区間すべてが一括議題とされ、個別の区間について話し合う場は設けられていませんでした。こうした中で、総額1兆5000億円を超える事業にゴーサインが出されたこと自体が国民不在といえます。

 外環道は新たな局面に入りました。しかしながら、昨日の国交省答弁にあったように、今後も「誠心誠意沿線住民の声を聞く姿勢」、青梅街道ICについては「必要性の是非から話し合う姿勢」に、いささかの変化があってはなりません。

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2009年3月26日 (木)

東京外環フォーラム

2009_0326_124711p1010910  東京外郭環状道路は、現在、練馬区大泉から世田谷区宇奈根までの16㎞の延伸が計画されています。これに関わる7区市(練馬区、杉並区、武蔵野市、三鷹市、調布市、狛江市、世田谷区)のうち、5市区(練馬区、杉並区、武蔵野市、三鷹市、世田谷区)の住民代表が集まり、参議院会館において「国会議員と語る東京外郭環状道路フォーラム」が開催されました。

 外環道の延伸計画については、地下水汚染、湧水枯渇などの共通の問題に加え、以下のように、それぞれ区市独自の問題を同時に抱えています。

  • 練馬区-「大泉ジャンクション問題」、「排気ガス、換気塔の問題」、「大泉ぜんそく問題」、「八の釜湧水消失」、「三宝寺池・石神井池枯渇問題」、「青梅街道インター課題検討会未開催」。
  • 杉並区-「善福寺池等枯渇問題」、「排気塔問題」、「青梅街道インター問題」。
  • 武蔵野市-「地下水汚水問題」、「周辺交通問題」。
  • 三鷹市-「中央ジャンクション問題」、「井の頭池枯渇問題」、「排気塔2本集中問題」、「東八道路インター問題」。
  • 調布市-「中央ジャンクション問題」、「野川・国分寺崖線問題」、「排気塔2本集中問題」。
  • 狛江市-「市民の認知度が極めて低いという問題」、「野川・国分寺崖線問題」。
  • 世田谷区-「東名ジャンクション非地下問題」、「世田谷以南の計画が未定」、「野川瀬切れ、汚染問題」、「地下水汚染問題」、「排気塔排ガス高台直撃」。
  • 以上のほか、「外環ノ2」と呼ばれる上部道路建設の問題も4区市に渡っています。

 こうした様々な問題点は、国土交通省、東京都、沿線市区が主催する地域課題検討会(地域PI)で話し合われることになっていますが、現時点では、どの地域においても役所の独断的・一方的な手法が目立ち、合意形成には程遠い状態にあるといわれています。そもそも地域PI(パブリック・インボルブメント)とは「住民を巻き込む」ことで、「住民参加」、「市民参画」を意味します。ヨーロッパ諸国などでは地域PIによって住民が公共事業の計画決定に強い影響力を持っていますが、日本では、行政の一方的な説明や要求ばかりで、単なる「ガス抜き」にすぎないという批判が多いのです。

 国土交通省と東京都は、地域課題検討会などを受けて、1月19日に「東京外郭環状道路対応の方針(素案)」を出しましたが、青梅街道インター周辺地域では、インターの必要性を含めた白紙からの議論が住民から求められており、地域課題検討会は開かれておりません。にもかかわらず、「対応の方針」に青梅街道インターの記述がされたことは、明らかに地域の話し合いを軽視するもので、地域住民は、対応の方針から青梅街道インター部分の記述を削除するよう求めています(詳細は2月17日の当ブログをご参照ください)。

 フォーラムでは、5市区の代表からそれぞれの地域の問題点が提起され、また、民主、社民、共産から5名の国会議員が参加し、外環道延伸についての考え方が示されました。外環道延伸の事業費は1mあたり1億円(総額1兆6千億円)かかるといわれています。人口減少時代、交通量も減少傾向の中にあって、このように巨額の税金がかかる道路建設が本当に必要かという根本的な問題点が示されたほか、行政側が住民の疑問や不安に真摯に応えていないという批判が相次ぎました。

 外環道は次の国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)で基本計画から整備計画に格上げされるかが焦点になっていますが、十分な説明がなされず、住民の納得が得られないまま事業化が進むことは許されません。また、民主党の大河原雅子議員の言葉にもあったように、多くの国会議員はこれだけ大規模な予算の道路計画の中身をほとんど知りません。賛否のいずれかはともかく、このように重大な問題が、政治家の無関心によって政治判断がなされぬままに、ひたすら行政の思惑だけで進むことは国民不在と言わざるを得ません。国民の代表である国会議員が、この問題を知ることがスタート地点であり、その上できちんとした判断を下すことが国民の代表としての最低限の責任だと思います。

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2009年2月17日 (火)

外環道「対応の方針」について国交省に要請

 1月19日に国交省および東京都から発表された「東京外郭環状道路対応の方針(素案)」の扱いについて、元関町1丁目町会の代表者とともに国会を訪れ、国交省および衆参両院に対して要請活動を行いました。要請には、会の設定にご尽力をいただいた小川敏夫参議院議員にも参加していただきました。

 国土交通省に提出した要請書の内容は以下のとおりです。

 東京外郭環状道路「対応の方針(素案)」に関する陳情書

<陳情要旨>

 「対応の方針(素案)」から青梅街道インターチェンジについての記述部分を削除してください。

<理由>

 去る1月19日に、外環道「対応の方針(素案)」が国交省・東京都より発表されました。ここには、「青梅街道インターチェンジ周辺地域における地域PIについて」として、「青梅街道インターチェンジ周辺につきましては、PIのひとつである地域課題検討会は開催されておりませんが、これまでのオープンハウスや意見を聴く会等で頂いた意見を基に(中略)課題に対する国や都の考え方を「対応の方針(素案)」としてまとめました」とあり、約30ページにわたって内容が記載されています。

 私たちの地域では、住民が青梅街道インターチェンジの必要性の是非も含めた検討の場を持つことを求めており、その場の持ち方も含め、区をはじめとした関係者との調整をしている段階であり、そのため現在のところ地域課題検討会は開催されていません。

 にもかかわらず、当地域についての「課題」への対応案が出されたことは、明らかに異常なことであり、このまま「対応の方針」が確定されるとすれば、これまで練馬区と地元町会が築いてきた信頼関係を決定的に傷つけるものです。

 練馬区都市整備部長は、このことについて、区議会交通対策等特別委員会で「遺憾である」との立場を示されました。また、志村区長と地元町会は、昨年2月3日に青梅街道インターチェンジ建設問題について真摯に意見交換をし、「今後も話し合いを続けていく」「強制的に壊すことは絶対にいけないと思っている」と合意したところです。

 従いまして、「対応の方針(素案)」から青梅街道インターチェンジについての記述部分を削除することを強く求めます。

 国交省との話し合いは1時間半におよび、地元町会から、「対応の方針」の取り扱いとともに、ハーフインターチェンジの非合理性や環境への悪影響、コミュニティーの分断、工事中の騒音・振動等々について議論が交わされました。

 残念ながら国交省から要請に対する前向きな回答は得られませんでしたが、今後も地元住民との話し合いを続けていくことを約束するとともに、練馬区がインターチェンジ建設の方針を撤回した場合には、制度上は事業計画の変更の可能性があることを示唆しました。

 地元町会は、国交省要請の後、衆参両院の議長宛に請願書を提出するとともに、高速道路の建設の是非や建設主体、工事費などを審議する国土交通大臣の諮問機関である「国土開発幹線自動車道建設会議(国幹会議)」のメンバーである国会議員10名に対し、陳情書を提出しました。

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2009年2月 5日 (木)

外環道青梅街道IC意見交換会

 2月1日、上石神井南町のイベントスペース・リプルにおいて、「東京外郭環状道路青梅街道インターチェンジ国交省・東京都・練馬区との意見交換会」が開催されました。

 当日は、青梅街道インターチェンジの建設計画に反対する多くの住民が集まり、国交省、東京都、練馬区に対して多くの意見が出されましたが、なかでも中心的に扱われた問題は、1月19日に国交省および東京都から発表された外環道「対応の方針」(素案)についてでした。「対応の方針」には、大泉ジャンクション周辺地区をはじめ、7つの地域課題検討会の経緯などが報告されていますが、青梅街道インターチェンジ周辺地域では、インターの必要性の是非を含めた検討の場を持つことを求めており、地域課題検討会は開催されていません。

 にもかかわらず、「対応の方針」には、「青梅街道インターチェンジ周辺地区につきましては、PIの一つであり地域課題検討会は開催されておりませんが」としながらも、「これまでのオープンハウスや意見を聴く会等で頂いた意見を基に、現時点における青梅街道インターチェンジ周辺地域の課題に対する国や都の考え方を「対応の方針(素案)」としてまとめました」とし、1.交通、2.環境、3.まちづくり、4.安全・安心、5.工事中、6.用地・補償、7.計画検討の進め方の7項目約30ページにわたる記載がされています。

 志村練馬区長と地元町会は、昨年2月3日に青梅街道インターチェンジ建設問題について意見交換を行い、「今後も話し合いを続ける」「強制的に壊すことは絶対にいけないと思っている」と合意しています。今回の国交省と東京都の対応は、この合意を無視した一方的なもので、さらに、練馬区議会の交通対策特別委員会で、区側から「遺憾である」という立場が示されたこともあり、「対応の方針」から青梅街道インターチェンジ部分の削除を求める意見が相次いで出されました。

 青梅街道インターチェンジは、換気塔の設置による大気汚染、コミュニティーの分断、周辺道路の混雑、工事期間中の騒音・振動・安全性、1000億円の巨額な工費等々、様々な問題点が指摘されています。また、もともと外環道の延伸は「ゼロインター、大深度地下」で計画され、青梅街道ICの計画は突如浮上したものですが、杉並区が「反対」の結論を出し、ハーフインターチェンジ(関越道方面の往復のみ可、中央道、東名道にはアクセス不可)になった時点で、計画の必要性は失われたと考えます。

 いずれにしても、青梅街道インターチェンジについてはインターの必要性という原点に立ち返って議論すべきものであり、国交省および東京都は直ちに「対応の方針」から青梅街道インターチェンジの記述を削除すべきです。

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2008年10月23日 (木)

武蔵関公園に関する区との協議

 現在、富士見池の増強工事が行われている武蔵関公園の管理運営について、公園周辺住民を中心に組織された「武蔵関公園自然環境を守る会」と練馬区土木部(計画課・工事課・公園緑地課)との協議が行われました。

 今年3月に始まった工事は、当初今年の出水期(夏期)までには完成する予定でしたが、工事期間は再三にわたって延期され、10月下旬を迎えた現段階でも竣工には至っていません。練馬区の説明では、ようやく来週には一応の完成をみる予定ですが、事業主体である東京都第四建設事務所の竣工検査などを経て、広場の利用が可能になるには、もうしばらくの時間が必要なようです。

 武蔵関公園自然環境を守る会のメンバーは、工事着工後も定期的に区との協議や現地見学会などを行い、より良い公園づくりのために数々の提言を行ってこられましたが、竣工が間近にせまったことを受け、あらためて問題点の整理とその対策について話し合いがもたれました。

(樹木の復元計画について)

 今回の工事では、広場の地中に貯留槽が埋設されるため、貯留槽の上部にあたる樹木の伐採や移植が余儀なくされました。練馬区の説明では、伐採した樹木は移植に耐えられないと判断された老木など7本で、他はすべて移植し、やむを得ず伐採した分は新たに木を植えることで対応するとしています。

 しかし、付近の住民からは、移植した木に生育状況の悪いものがあったり、残された樹木の中にも枝葉の多くが切り落とされてしまったものがあるということで、当初の約束どおり樹木の復元が適正に行われているのかという不信感が生まれていました。練馬区の公園緑地課は樹木の扱いについては細心の注意を払ってきたとしながらも、一部に行き過ぎた剪定があったことを認めました。今後はさらに東京都や工事業者と連携を密にして、樹木の生育について監視を強めていくことで合意しました。

(取水口の周辺について)

 今回の工事は、池の隣に貯留槽を設けることで、豪雨などによる増水時に貯留槽に水を貯めて水害を軽減させることが目的です。貯留槽に水が流れ込む際には取水口を通りますが。当初から貯留槽に池の異物やヘドロが流れ込み、害虫などの発生原因になるのではないかと心配されていました。東京都の事前説明は「取水口にはフィルターを設けるので貯留槽の中に異物が入り込むことはない」というものでしたが、実際の取水口は10センチ角ほどのフェンスが施されているだけでとてもフィルターと呼べる代物ではなく、これではヘドロはおろかかなり大きな異物が流れ込むことは明らかです。貯留槽の管理を引き継ぐ練馬区はメンテナンスについて高圧の水流で行うと説明していますが、その頻度については今日の会議でも明確な回答は得られませんでした。ただ、基本的な考え方として、貯留槽に水が流入した際には清掃するのが当然であり、また滞留物があれば貯留槽の機能を阻害するので定期的なメンテナンスは必要との見解が明らかにされました。

 また、取水口付近はとくに増水時には非常に危険なため、子どもなどが立ち入らないための万全の対策が必要です。東京都は高さ110センチのフェンスを設置する方針でしたが、地域住民から不十分であるとの指摘があり、見直しが求められました。区としては安全面で万全の措置を取るとともに景観面にも配慮する必要があるとし、東京都と協議しながら住民が納得する方策を検討すると回答しました。

 さらに、ポリプロピレン製の貯留槽を埋設することによる長期的な安全性(強度、水質等)の確保について指摘がなされ、区としては継続的な調査が必要との認識を示し、富士見池の浚渫工事計画とあわせて検討したいと回答しました。

(広場の諸用具等のチェックについて)

 広場の遊具(ブランコ、すべり台など)については、国の基準を遵守しながら安全面に万全を期すことが約束されました。また、貯留槽に盛土をすることで生じる傾斜(スロープ)については、国の基準がクリアされることはいうまでもなく、可能な限り高齢者や障害者に負担のかからない形状にするよう要望が出されました。また、懸案だった藤棚の位置と大きさ、水飲み場等については、可能な限り原状復帰することで合意しました。

(浚渫工事の計画について)

 富士見池の浚渫は、最近では平成11年と13年に行われましたが、いずれもバキューム工法によるもので中途半端な対策にしかなっておらず、さらに、最後の工事から7年が経過しているため夏場に大量のアオコが発生するなど池の水質は著しく悪化しています。区としては本格的な浚渫工事を来年度に行うことで東京都と調整中とのことです。

 ただ、現在の富士見池は構造的に水が滞留するようになっているため、浚渫は一時しのぎに過ぎず、抜本的な対策にはなりません。住民からは浚渫とともに水質改善のための可能な限りの対策を行うように要望が出されました。

(今後について)

 平成1794日に、武蔵関公園周辺は120mmを超える局地的豪雨に見舞われ、下流部にあたる石神井川稲荷橋付近の85戸が浸水被害を受けました。今回の工事は、富士見池西側の広場に2800㎥の貯留層を埋めて既存の池と接続し、増水時には貯留層に水を貯めて調節池の機能を増強させるというものですが、平成17年の集中豪雨の際には、約1万トンの水が氾濫したといわれており、抜本的な対策のためには下流部から行われている50㎜対応の河川改修工事を待たなければならず、計画当初から有効性を疑問視する声が上がっていました。

 工事が着工された後も、工事や道路使用許可申請上の不手際、説明不足による様々な行き違いや住民の不信感、工期の度重なる延長等々トラブル続きでした。ただ、そうした中にあって、「守る会」をはじめ、周辺住民が粘り強く東京都や練馬区と交渉を続けてきたことは、文字通り、今後の公園環境を守っていく上での大きな礎になったと確信しています。

 今回のことで痛感したのは、公共事業を行う上での住民との話し合いの大切さです。住民が納得しないままに工事が強行されれば、将来まで大きな禍根を残すことになります。富士見池増強工事は最終段階を迎えましたが、子どもや孫の世代まで大切な公園環境を守りたいという運動はこれからも続きます。

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2008年8月28日 (木)

武蔵関公園工事見学会2

P1010561  富士見池増強工事中の武蔵関公園の工事見学会が、6月19日以来2ヶ月ぶりに開かれました。前回の見学会では貯留槽を埋めるための土砂が運び出された段階でしたが、現在は樹脂製の貯留槽ブロックが埋め込まれ、土砂の埋め戻しがほぼ終了していました。

 この工事の開始当初は、「夏の出水期に間に合わせる」ということで、6月中には完了する予定でしたが、工期が大幅に遅れ、広場が整地されて利用できる状態になるには9月いっぱいかかるということになっています。工期の遅れについては、雨の日が多かったことなどを理由にしていますが、それは予測の範囲内で3ヶ月も遅れた理由にはならず、夏休みに広場を奪われた住民からは不満の声があがっています。

P1010562  工期の問題だけでなく、この工事は、事業主体である東京都第四建設事務所の事前説明と実際に行われている工事の内容に食い違った点が多く、住民は不信感を募らせていました。例えば、貯留槽の集水口については、フィルターを設置するので、「貯留槽内に大きなゴミが入ることはない」と事前説明会等で説明されていましたが、実際の集水口は、写真のように10cm角ほどの「網」が施されているだけで、とても「フィルター」と呼べる代物ではありません。これでは、池のヘドロはもちろん、様々な異物が貯留槽に流れ込むことは明らかで、地域住民は、ねずみが発生したり貯留槽にたまったゴミなどが腐敗して異臭を放つなどの事態を心配しています。

 完成後には貯留槽の管理を委託される練馬区では、貯留槽に異物がたまったときには、高圧の水流で清掃すると説明していますが、その能力や頻度については明らかになっておらず、工事完了後の管理体制に不安が残ります。

P1010563  また、事前説明会では、広場の形状はできるだけ元の状態に戻すという約束でしたが、この日示された「公園施設復旧予定図」によると、広場の北側中央にあった藤棚が、北西奥のトイレがあった位置に移設されることになっており、広場のシンボルともいうべき藤棚を動かすことに異論が続出しました。これを受け、東京都は藤棚の位置については再検討すると回答しましたが、他にも、スロープの傾斜の度合や、移設されたり根を傷つけられた樹木の保存についても不安の声があがっています。

 公園の近隣住民で構成される武蔵関公園自然環境を守る会は、公園管理者であり、工事後、貯留槽の管理を委託される練馬区に対し、以下の事項について合意するよう要請しています。

  1. 樹木の復元状況等の管理
  2. プラスチックブロックの定期的清掃。安全性の化学的チェック
  3. 復元した各種施設(遊具・ブランコ・鉄棒・すべり台等・藤棚・トイレ・街路等)の使い勝手と安全性のチェック
  4. 街路等を含む公園管理のチェック
  5. 広場盛土の状況
  6. 調節池雨水の実際の管理状況について(貯水槽の有効性について)
  7. アオコ等、池の清掃の実施状況
  8. 浚渫工事について
  9. 今後の武蔵関公園緑化計画の概要
  10. 中長期の石神井川の拡充計画についての必要性の検討
  11. その他、武蔵関公園の環境保護に関する事項及び隣接する石神井川に関連する事項

 以上の事柄は、今後の公園管理のみならず、巨費を投じて行った治水対策の検証を行うためにも重要であり、地域住民との定期的協議を通じて、随時確認を行っていくべきと考えます。

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