食の安全

2009年10月 8日 (木)

学校給食の食材費支援

 本日開催された決算特別委員会で、民主党練馬クラブを代表して学校給食の食材費支援について質問しました。

 練馬区では、昨年9月の補正予算に「給食食材支援費」を計上し、パンの現物支給を行ううかたちで学校給食支援を行ってきました。

 昨年来の食料費高騰の影響で、学校給食現場では食材費を抑制するための様々な努力(例えば牛肉を豚肉にしたり、りんご4分の1を8分の1にするなど)をしてきましたが、食料費はなかなか下がらず、質を著しく下げないためには、給食費の値上げか、食材費支援か、金銭的補助をするか、どれかを選択せざるを得ない状況でした。

 練馬区では、その時の経済状況も踏まえて、給食費を上げずに食材費支援を行うことを決め、約5200万円の食材支援費を計上しましたが、平成20年度中に執行されたのは、7割強の3860万円に過ぎず、1400万円の不用額が出てしまいました。

 私どもは、無理にでも予算を全額使えということを言うつもりはありませんが、区としては、「給食の質は下げない、給食費も上げない」ということで、敢えて食料費支援を決断したのですから、それなりの積算根拠があって5200万円という額を計上したはずです。このような事業の性格からすれば、できるだけ不用額を出してはいけなかったといえます。

 区は、不用額が出た理由について、緊急的な措置であったため、現場への周知が難しかったこと、補助対象としたパンが複数種類あり、価格がそれぞれ違ったため積算が難しかったことを挙げましたが、結果として不用額が出たことについては「自責の念を禁じえない部分がある」としています。

 昨年来、高騰していた小麦の価格は落ち着いたようですが、今度は野菜の価格が上がり、不安定な景気が続いていることから、21年度も引き続き食材費支援は行われていますが(上期5900万円、9月補正で6200万円)、昨年度の反省を踏まえて、補助対象を価格が一定の牛乳にしたことで、現在では執行率はほぼ100%達成しているとのことです。

 今回の9月補正で6200万円が計上されたことで、今年度の食材費支援は1億2000万円余になり、この額は児童・生徒一人当たりに換算すると、年額約2000円(月額約170円)の支援ということになります。今の経済情勢を考えれば妥当な措置といえるかも知れませんが、一方で、給食費の受益者負担原則からすれば、来年度以降も支援を続けるのか、保護者に広く薄く負担増をお願いして、1億2000万円の経費を他の事業に使うのかについては、今後区民を巻き込んでの議論が必要だと思います。

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2008年7月14日 (月)

食糧価格高騰と給食費

 世界的な食糧価格の高騰は、国内でも様々な影響を及ぼしていますが、子どもたちの健康と成長を支える学校給食も例外ではありません。東京23区内で、すでに給食費の値上げを実施したのは、千代田、文京、墨田、目黒、渋谷、杉並、豊島、荒川の8区で、値上げの「検討予定あり」としている区も、港、新宿など7区に及んでいます。

 また、足立区では学校給食の食材費が年間3700万円上昇する見込みだとして、同額分の米を区内の小中学校に現物支給することを決め、6月の補正予算案に盛り込みました。「現物支給」のかたちにしたのは、補助金による食料費の支援は手続きが煩雑で時間がかかるためということですが、中央区のように、小中学生に一人当たり月額140円から240円の食材費を補助するため790万円の補正予算を組んだ区もあります。

 一方、練馬区については給食費の値上げなどについては「現時点では考えていない」ようです。保健給食課によれば、練馬区でも他区と同様に食材費の高騰による影響は大きく、とても余裕がある状況ではないようですが、例えばブロック肉を挽肉にしたり、豚肉を鶏肉に変更するなど「現場の工夫」で何とか対応できるとしています。

 ただ、「現場の工夫」については他区でも努力しているはずで、逆に「なぜ値上げをしなくても対応できるのか」という疑問が生じます。予算編成時に値上げを予測することも可能でしょうが、練馬区の場合は平成13年以降給食費の値上げは行われていません。これについては、給食の食材は主に地元で購入しているので、区によって物価が若干異なるなど様々な要因があるようですが、練馬区は児童・生徒数が多いのでスケールメリットによるコスト削減がしやすいということもあるかもしれません。

 いずれにしても、コスト削減によって栄養素やカロリーが不足するようなことがあってはなりません。また、コスト削減のために、デザートを減らしたり、果物を6カットから8カットに変更するようなことも行わざるを得ないようですが、著しく質が低下したり、献立が単調になることも好ましいことではありません。

 区の保健給食課でも、栄養素やカロリーについては特に配慮するとしており、献立のバリエーションについても「今のところ苦情はない」とのことです。食材費が高騰するなかで、「できるだけ安価で内容のある物を」という姿勢は評価できますが、コスト削減にとらわれすぎて内容が伴わなくなれば本末転倒です。今後の食材費の動向をみながら、場合によっては現物支給や補助金などの対応も視野に入れて、子どもたちの大切な栄養源である学校給食を守っていく必要があります。

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2007年2月27日 (火)

生ごみリサイクル元気野菜づくり

 先日、「大地といのちの会」の吉田俊道氏による、「生ごみリサイクル元気野菜づくり」の講演会に行ってきました。吉田氏は長崎県の職員(農業改良普及委員)を退職したのち、有機農業に取り組み、現在は、大地といのちの会をはじめ多くの市民グループに参加するかたわら、全国各地で講演を行っています。
 同氏らが行っている有機農法は、理屈の上では非常にシンプルです。「生ごみを貯め、それを土に埋め、ごみと土を混ぜ合わせながら熟成・浄化させる」というもので、このようにして作った土で育てた野菜はとても元気になるのです(味が良い、栄養価が高い、腐敗しにくい等)。

 最近の子どもたちはビタミンやミネラルが不足しがちといわれていますが、同氏は、その大きな原因として「野菜自体の栄養不足」を挙げています。今の野菜は50年前に比べて栄養価が3分の2から10分の1に激減し、農薬がないと生きていけないほど変質してしまいました。子どもの栄養と健康を考えて野菜を充分に与えているつもりでも、野菜自体に栄養がなければどうしようもありません。
 また、野菜の食べ方にも問題があるといいます。野菜で一番栄養のある部分は皮や種(根)にありますが、調理する際に多くが捨てられてしまっています。農薬の影響が少ない根菜などは、これらの部分を食べるべきだし、どうしても食べられないときには土に埋めれば優れた堆肥ができあがります。
 集中力が散漫でキレやすい、あるいは低体温症の子どもが増えているといわれますが、これも、ビタミンやミネラルの不足が原因であるという説があります。いじめや学級崩壊が増えているのも、元をただせば食事の仕方に問題があるのかもしれません。

 同氏の取り組みは長崎県佐世保市を中心としていますが、「土」が少ない都会でも、プランターなどを使って簡単に「元気野菜づくり」ができます。「ごみ問題」はとくに都市部において深刻ですが、「生ごみリサイクル」はこれを解決する一助になるかもしれません。ごみが減り、健康な野菜が食べられるのなら一石二鳥です。
 公立学校などの公共機関や地域の農家の協力も不可欠です。「土」の少ない都会では、これらの土地を有効活用しなければ、リサイクルの大きな流れはできません。
 都会の子どもたちは土に触れる機会がほとんどなく、いのちのつながり(循環)を体感する場所もありません。学校給食などのごみを利用して堆肥づくりを体験し、学校の校庭や地域の農家で育てた「元気野菜」を給食で食べる。こうした取り組みを区内の小中学校に広げていけたらと考えています。

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2007年1月22日 (月)

納豆は悪くないのだが

 1月16日の当ブログでも少しふれましたが、フジテレビのあるある大辞典で7日に放送された「納豆にダイエットや若返り効果がある」という番組内容に「捏造」があったことがわかりました。実験データや写真、研究者のコメントがほとんどデタラメだったということで、昨日の番組を休止して「謝罪放送」が行われましたが、メーカーや小売店、消費者から抗議の電話やメールが相次いでいるようです。

 私自身、7日の放送は観ていませんが、納豆に含まれるポリアミンという成分にダイエット効果があるということや、効果的な食べ方が紹介されていたようです。番組放送後、全国の小売店で納豆が軒並み品薄となり、納豆を「買占め」にかかった消費者も、増産体制を急いでいた生産者も「捏造番組」に踊らされる結果となってしまいました。

 消費者にしてみれば「信用していたのに騙された」、また、生産者にすれば「せっかく増産体制を準備したのに」ということになるのでしょうが、納豆はもともと健康食で、ダイエット効果はともかく、従来いわれてきた効果には何ら疑いをもつ必要はないわけですから、消費者にも生産者にも冷静な対応をお願いしたいものです。

 それにしても許せないのは番組制作者です。現代人は「やせる」という言葉にひじょうに弱い。そんな視聴者心理を悪用した無責任かつ悪質な行為であり、猛省を求めます。過去にもテレビ番組の捏造や「やらせ」が問題になったことがありますが、このようなことが続けば視聴者は混乱し、マスコミが報じる情報を信用することができなくなります。現代社会において、とりわけテレビの影響力は強大です。今回の不祥事は、そのような社会的影響力を軽視し、「視聴率至上主義」が生んだ結果と言わざるを得ません。

 また、一部には「番組内容」が事前に大手流通業者や生産者に流れており、大手スーパーを中心に大量の買占めに入っていたという噂もあります。これが事実だとすれば、流通業者や生産者も「被害者」を装うことはできません。いずれにしても、この手の不祥事でいつも被害を受けるのは、零細の生産者や小売業者、そして消費者であることを忘れてはならないでしょう。

 今日、もうひとつの話題は、なんといっても「そのまんま東」です。宮崎県の「官製談合事件」に絡む前知事の辞職を受けての出直し選挙であり、「しがらみのなさ」をアピールしたそのまんま東さんが、分裂した保守2候補を抑えて大勝しました。

 この知事選の前から、東氏の政界進出がいわれていましたが、過去の女性問題や離婚などの悪評も一部で囁かれ、実現度を危ぶむ声もあったようです。今回も、立候補を表明した当初は冷ややかな見方がありましたが、「脱芸能人」と「脱談合」を訴えた姿勢が徐々に評価されたようです。

 ただ、知事としての手腕は未知数ですし、今回の「大勝」は、これまでの県政に対する県民の怒りの現れという見方ができます。選挙戦では「談合を防ぐための入札制度改革」や「年間350億円の予算削減による財政再建」などを公約に掲げていたようですが、県民の期待に応えるために、ぜひとも初志を貫徹してほしいと願います。

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2007年1月 6日 (土)

過剰包装とゴミ問題

 近年、食料品を販売するスーパーマーケットなどでは「買い物袋」を推奨する店が増加し、『「ポイントカード」が貯まると買い物袋をプレゼント』なんていう企画も積極的に行われているようです。「生協」系の店では、「レジ袋」は有料化されており、省資源化のためには、とても良いことだとは思うのですが、一方で、プラスチックや発砲スチロールなどによる包装はどんどん過剰になっており、「買い物袋推奨運動」との矛盾を感じています。

 30年ほど前までは、私の地域ではほとんど大規模なスーパーはなく、野菜は八百屋、肉は肉屋、魚は魚屋というように小規模の専門店で買い物をしていました。子どものころ私もよく買い物に行かされましたが、例えば八百屋では、「一山いくら」という売り方をしていて、包装にも古新聞や折込チラシなどが使われていました。もちろんレジ袋のようなものはなく、「買い物カゴ」を持参していた記憶があります。

 わが家は5人家族ですから、日々消費される食品もかなりの量で、その分、ゴミの量にも驚かされます。正月に職場の仲間をわが家に呼んで「新年会」をやるために、スーパーに「買い出し」に行ったのですが、その金額と客の食べる量に驚いたのもさることながら、宴会の後に残ったゴミの量(とくに容器包装)に圧倒されました。もちろん、その気になれば発砲スチロールやプラスチック容器、ビン、缶類、ペットボトルなどをきちんと洗って分別し、資源ゴミに回す方法はありますが、店頭にある「回収ボックス」などを見る限り、とくに発砲スチロールやプラスチック容器が資源ゴミに回されている量はごく一部だと思われます。

 現在、練馬区ではゴミの分別はそれほど厳密に行われてはいません。食品の容器包装や洗剤などのプラスチック容器などは不燃ゴミの扱いで、捨てられたゴミは東京港内の処理場に埋め立てられていますが、このままでは30年以内に処分場が処理量が限界に達すると言われています。そこで、打ち出された方針が「サーマルリサイクル計画」です。サーマルリサイクルとは、これまで埋め立てられていた容器包装プラスチックを「資源」として分別回収し、容器包装以外のプラスチックについては「焼却処理」するものです。行政では、これによって年間2万トンの埋め立て量の削減につながり、ダイオキシン対策を伴う施設で焼却を行うので環境面の影響も少ないと説明しています。

 容器包装プラスチックの分別回収は積極的に進めるべきですが、「プラスチックの焼却」については、やはり環境への影響が懸念されると同時に、この計画には「ゴミの少量化」という最も大切な視点が欠けているような気がします。ゴミを少なくする上で最も有効なのはいうまでもなく廃棄物の発生を極力抑制することで、次に使用済み製品の再使用(リユース)を進めることです。もちろん再資源化(リサイクル)は重要なことですが、一番重要なことは「捨てない」ことであり、不要な物は「作らない」ことなのです。

 容器包装については「売る側」に一番の問題がありますが、消費者「買う側」の意識や発想の転換も必要だと思います。確かに小分けしてきれいに包装された食品は見栄えもするし便利ですが、大量のゴミが作られていると同時に、容器代のことを考えれば決して経済的ともいえません。また、例えば野菜にしても、生産者は「包装」を前提に形をそろえるために、もともとは曲がっている「きゅうり」にわざわざ管をはめてまっすぐなものを作ったりしています。そもそも野菜などは少々虫が食っていたり、形が不ぞろいだったりする方が安全だし、安くできるはずなのですが、それでは売れないから過剰に手を加えたり、大量の農薬や化学肥料を使ったりしているわけで、ある意味、消費者が自らの首を絞めていると言えなくもありません。

 容器包装は、そのものが貴重なエネルギー資源から作られていると同時に、それを作るためのエネルギーも消費しているという意味で「2重の無駄」です。便利を追求すればきりがありません。限りある資源と安全を守るために、「廃プラ焼却」を考える前に、まずは「捨てない」システムづくりを官民が一体となって行うべきです。

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2006年12月13日 (水)

お鍋

 「鍋」の美味しい季節になりました。冬場、わが家では週2くらいのペースでやっています。私が「鍋好き」ということもありますが、なにしろ家族が多いので、素材を切って煮るだけの鍋は手軽だし、栄養のバランスも摂りやすいので重宝です。

 とにかく「鍋」は融通無碍ですよね、肉なら、豚、鶏、牛、何でもOKだし、鱈や牡蠣など魚介類の鍋も最高です。「カニ鍋」なんて贅沢なことはできませんが、安価なワタリガニなら出汁をとった後、身をほぐして最後の雑炊にまぜるなんてこともできます。水炊き、醤油味、味噌味、塩味等々、その日の気分で味付けも変えられるし、たまにはキムチ鍋にしたり、タイスキ風にしたりと、無限のバリエーションを楽しめます。

 今日は、醤油味の鶏鍋にしました、私の場合、昆布と煮干と鰹節(荒削り)で出しをとり、酒、味醂、砂糖、うすくち醤油で味付けをし、最後に塩で味を調整することにしています。今年は白菜や水菜などの野菜がメチャクチャ安いし、家計的にも本当に助かります。

 お勧めは「タイスキ風鍋」ですね。鶏がらスープで素材を煮て、私が考案したオリジナルの薬味(豆板醤、コチジャンをレモン汁で溶いて、砂糖、ナンプラー、オイスターソースを加える)を素材に直接つけたり、取り皿のスープに混ぜたりして食べます。肉なら鶏肉、魚介類なら海老や牡蠣が合いますが、この鍋に一番いいのは「蛸」だと思います。野菜は白菜の代わりにチンゲン菜を使うのがいいと思います。葱や青菜も合いますが、モヤシを入れてみるのも良いでしょう。

 なんだか料理番組のようになってしまいましたが、大さじ一杯とか小さじ一杯とかいう細かい「レシピ」はありませんので悪しからず。私の料理は目分量というか、すべて「勘」に頼っているのでしばしば失敗します。

 先日「とんかつ」のブログで、肉に小麦粉と卵をつける順番を間違えたという話をしましたが、「何のために小麦粉をつけるかということを考えれば自ずとわかりますよね」という手厳しい?コメントをいただきました。まさにその通りで、お鍋にしても、ただ煮込むだけではなく、美味しく作る手順があるんでしょうね。職場では「鍋奉行」と言われていた私ですが、「ただうるさいだけで何の根拠もない」と言われないために、アドバイスをお待ちしています。

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2006年9月15日 (金)

卵かけご飯が食べられなくなる?

 日本人ならやっぱり「卵かけご飯」は欠かせませんよね。生卵をかきまぜて、醤油をひと垂らし、あったかいご飯にかけて一気にかき込む(ちょっと行儀わるいですが)、うちの子どもたちも大好きです。

 卵はよく「物価の優等生」といわれます。昨年は鳥インフルエンザの発生などで価格が上昇しましたが、ここ10年くらい1個当たり20円前後という価格はほとんど変わらず、30年前と比べても25%程度しか値上がりしていないそうです。何よりも卵はビタミンやミネラルが豊富な完全栄養食品で、私たちにとって大切な基礎食品です。

 その卵が危ない?という記事が今朝の朝日新聞のトップでした。「全国の養鶏業者が加入する日本養鶏協会が04年度に行った全国調査で、調査した204の採卵養鶏場の4分の1にあたる54養鶏場の鶏舎と鶏からサルモネラ菌が検出されていた」というもので、この結果を受けた農水省は、来年度から5年間かけて、生産から販売現場までの微生物汚染の調査を行う方針とのことです。

 「サルモネラ菌に感染した卵でも、殻を割らずに10度以下で保存すれば菌が繁殖せず、生で食べても食中毒になる可能性は低く、繁殖しても65度以上で過熱すれば菌が死ぬ。購入後は冷蔵庫で保存し、卵を割るときに殻が入らないようにして、殻にひびが入ったり古くなった卵は生で食べないことが重要(朝日新聞)」とのことで、注意さえしていればそんなに過敏になることもないようです。また、サルモネラ菌は場合によっては下痢や発熱を起こしますが、これが原因で死亡する人は国内では年平均1人程度で、子どもやお年寄り、とくに体力が弱っている人でない限りは、そんなに恐ろしい菌ではありません。

 とはいえ、気候的に菌の繁殖しやすい東南アジアなどでは、危なくて絶対に生では卵を食べられないそうで(生で鶏卵を食べるのは日本人だけかもしれませんが)、シンガポールに駐在していた知人は帰国するとまず「卵かけご飯」を食べたそうです。日本では鶏卵はほぼ自給されていますが、BSEの例を挙げるまでもなく、今の時代、どんなルートで食品汚染が進行するかわかったものではありません。消費者に無用の誤解を与えないためにも、きちんとした調査を行い、正確な情報を消費者に伝えてほしいものです。

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2006年7月28日 (金)

拙速な米国産牛肉の輸入再開

<ずさんなアメリカの検査体制>>
 昨日、政府は1月20日から停止していた米国産牛肉の輸入再開を正式に発表しました。批判の強かった昨年12月の輸入再開から間もなく特定危険部位である背骨がみつかり、再禁輸の措置が取られたわけですが、「特定危険部位を除去する」「月20ヵ月以下の牛に限定する」という条件で、改めて輸入解禁に踏み切りました。
 2001年に日本で始めてBSE感染牛が見つかったときには、国中がパニックにおちいりました。肉骨粉(解体した牛の骨を砕き家畜の飼料に混入させて与えていた)など感染原因がわかっていたにも関わらず、必要な措置をとらなかった農水省や厚生労働省の責任が問われ、政府は野党のBSE対策法を丸呑みする形で、月齢に関係ない全頭検査や肉骨粉の全面使用禁止などの対策を講じました。
 アメリカ政府は全頭検査を「非科学的」として、すでに輸出条件を30ヶ月以下の牛まで緩和するように圧力をかけてきています。仮に30ヶ月以下の牛からはBSEの原因となる異常プリオンが検出されないことが完全に証明されたとしても、検査体制に対する信頼やトレサビリティ(追跡可能性)が確保されなければ安全とはいえません。アメリカでは全出荷量の約1%しか検査をしておらず(さらに検査対象を縮小の方針)、その対象も歩行困難な牛がなど、リスクの高いグループに限られています。また、肉骨粉の規制も緩く、反芻動物(牛、羊、ヤギなど)の肉骨粉を反芻動物に与えることは禁止されていますが、豚や鶏などに与えることは認められています。BSEが広がった最大の原因は肉骨粉だとされており、これを全面禁止しない限りは、牛の飼料に混入する危険は充分にあります。

<なぜアメリカはここまで日本に圧力をかけるのか>>
 アメリカが日本に輸出する牛肉は、一番多かったときでも出荷量の5%に過ぎません。それなのに何故アメリカが輸入再開にここまで拘るのかといえば、①日本で流通するアメリカ産牛肉は比較的高値なので日本に輸出できないと全体としての価格が下がる。②韓国などの近隣国が日本の対応を注視している。③日本の要求(規制強化)を認めると、規制が不十分なことをアメリカ国内に向けても認めることになる、などが指摘されていますが、すべてがご都合主義で、日本がなぜこれを飲まなければならないのか理解に苦しみます。

<食べない自由はあるのか>>
 小泉首相は「大丈夫だと思えば食べればいいし、危険だと思えば食べなければいい」などと無責任なことを言っていますが、消費者が気をつければ、「食べない自由」が守られるのでしょうか。肉の原産地表示は加熱調理品や冷凍食品は対象外ですし、生肉でも合びきなど混入量が50%以下のものについては表示義務がありません。さらに、外で食事をすれば、何が混入しているか全く分かりません。日本ではBSE対策として、感染の恐れが最も高いといわれた廃用牛(乳牛としての役割を終えた牛)の全頭買い上げが行われましたが、この制度を悪用して、輸入牛を国産牛と偽って買い取らせたという事件がおきました。輸入が再開されてもアメリカ産牛肉の需要が伸びなければ、再び「偽装」が行われるかもしれません。。
 BSEは発症すれば確実に死に至ります。どんなに可能性が小さくても、命にかかわることが起きてしまったら取り返しがつかないのです。
 そもそも、牛肉が安全な食品であったころは全頭検査など必要なかったのです。アメリカがずさんな検査を続け、他の国がそれを容認する限り、科学的な「安全」を言っても、本質的な「安心」は確保されません。

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